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スイス、北朝鮮と対立する関係国との仲介を申し入れ

北朝鮮との国境を警備する韓国の兵士 Keystone

朝鮮半島では緊迫した状態が続いている。スイス連邦外務省(EDA/DFAE)は7日、対立する関係国間の仲介役を務める準備があると、正式に発表した。

 スイス通信(SDA/ATS)の取材に対し、外務省の広報官は「当事国が紛争解決を望むなら、そのための支援をスイスは常に行ってきた」と強調。最近も、北朝鮮当局に対し同じメッセージを伝えたという。

 北朝鮮はここ数日、韓国とアメリカに対し、即時開戦の可能性を公言している。背景には、国連が2月、3度目の核実験を行った北朝鮮に対し制裁決議したことや、3月に米韓合同軍事演習が行われたことがある。

 2003年に訪朝したことのあるスイスのミシュリン・カルミ・レ前外相は、現在の朝鮮半島を「火薬庫」だと表現。「火の粉一つで」状況がエスカレートすると、日曜紙ゾンタークスツァイトゥング(SonntagsZeitung)に語った。

警告

 北朝鮮は5日、国内の外国大使館に対し、10日以降は職員の安全が保障できないとして退避を検討するよう勧めた。しかし、この勧告に従った外国大使館はまだない。

 また朝鮮中央通信社(KCNA)によると、北朝鮮は9日、韓国にいる外国人に対し、戦争が起きた場合に備えて国外退避するよう警告したという。

 スイスは北朝鮮に外交代表を派遣していないが、連邦外務省開発協力局(DEZA/DDC)は人道支援調整オフィスを置いている。外務省は「スイスには『緊急時計画』があるが、当面は北朝鮮から職員を避難させることはない」としている。

 平壌では6日、北朝鮮に外交代表を派遣している欧州連合(EU)加盟7カ国が会合を開き、現在の状況について話し合った。スイスの代表もこれに参加したが、詳細は明らかにされていない。

 スイス外務省は同省ウェブサイト上で、朝鮮半島に向かう旅行者に対し、同地域では緊張が高まっていると警告している。しかし、事態の成り行きは予想できないという。

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