スイス政府は、国民・住民投票に関する情報と投票結果が一覧できるアプリを開発した。1800年代までさかのぼる過去の情報も検索できるという。
このコンテンツが公開されたのは、
連邦および州当局は14日、投票アプリVOTEinfo外部リンクを発表。これは、ユーザーが今後の投票について事前に情報収集したり、投票当日に結果速報を確認したりするのに役立つという。連邦レベルでは1981年まで、チューリヒなどいくつかの州ではさらに昔にさかのぼる(1831年)アーカイブの検索が可能だ。
アプリにはユーザーが投票に行くよう促すリマインダー機能が付いている。アンドレ・シモナッツィ内閣事務局副局長はこれを「典型的な電子政府プロジェクト」と呼び、ドイツ語、フランス語、イタリア語そして英語でもアプリの誕生をアピールした。
VOTEinfoでは、投票日の正午から中間結果が公表され、最終結果が出るまで定期的に情報が更新される。州当局は投票結果を自動的に連邦統計局外部リンクに送信し、その結果は公開政府データとしてwww.opendata.swiss外部リンクでいつでも閲覧できる。
このアプリは、内閣事務局外部リンクが連邦統計局とチューリヒ州と共同で開発した。すでに州独自の投票情報アプリ「Züri stimmt」を導入していた同州は、今後VOTEinfoに置き換えられる。VOTEinfoは無料で、iOSとAndroidで利用可能。
アプリの開発費は15万フラン(1650万円)。運用コストに年10万フラン発生すると見込まれる。
ただし、VOTEinfoでは選挙の立候補者に関する情報は提供していない。候補者情報は「smartvote」というサイトで扱っており、誰に投票するか決めるのに役立つ質問事項が掲載されている。
おすすめの記事
11月のスイスアルプス、季節外れの暖かさ
このコンテンツが公開されたのは、
スイスアルプスで、季節外れの暖かさが続いている。スイスで最も標高の高い地点にあるユングフラウヨッホでは観測史上最高を記録した。
もっと読む 11月のスイスアルプス、季節外れの暖かさ
おすすめの記事
スイスでベジタリアン・ビーガン増加 若者・高学歴に多く
このコンテンツが公開されたのは、
スイスで肉食をやめる人が増えている。植物性食品を推進するスイスベジ協会(Swissveg)は30日、スイスのベジタリアンやビーガンの数は過去5年間で約40%増加したと発表した。
もっと読む スイスでベジタリアン・ビーガン増加 若者・高学歴に多く
おすすめの記事
スイスを縦断するツルが過去最多
このコンテンツが公開されたのは、
スイス鳥類研究所によると、スイスでは今季、はやくも過去最多のツルが観察されている。なかには約800羽の大規模な群れもみられた。
もっと読む スイスを縦断するツルが過去最多
おすすめの記事
「金銭目的」で自殺ほう助 スイスの裁判所が元看護師に有罪判決
このコンテンツが公開されたのは、
スイス南部ティチーノ州ルガーノの州刑事裁判所は23日、利己的な動機で他人の自殺を手助けしたとして、自殺教唆・ほう助の罪に問われた同州の元看護師の女(67)に条件付き罰金刑を言い渡した。
もっと読む 「金銭目的」で自殺ほう助 スイスの裁判所が元看護師に有罪判決
おすすめの記事
スイス、外来診療の新料金体系で合意 定額制を一部導入
このコンテンツが公開されたのは、
スイスの医療機関団体は22日、外来患者向けの新料金体系を承認したと発表した。エリザベット・ボーム・シュナイダー内務相は積年の議論に決着がついたことを歓迎した。
もっと読む スイス、外来診療の新料金体系で合意 定額制を一部導入
おすすめの記事
スイス製武器の再輸出解禁案まとまる 主要政党の賛否まとまらず
このコンテンツが公開されたのは、
スイス国民議会(下院)安全保障委員会は、スイス製武器の再輸出の解禁案をまとめた。武器の輸出から5年経過を条件に、ウクライナなど紛争中の第三国への再輸出を認める内容だ。ただ主要政党の間では賛否が割れている。
もっと読む スイス製武器の再輸出解禁案まとまる 主要政党の賛否まとまらず
おすすめの記事
スイスで「ニュース離れ」さらに深刻に メディア品質年鑑
このコンテンツが公開されたのは、
チューリヒ大学公共・社会研究センターが毎年まとめる「スイスメディア品質年鑑」2024年度版で、スイスでニュースを平均以下の量しか消費しない人の割合は46%と、過去最高を更新したことがわかった。スイスメディア全体の質は引き続き「良好」と評価された。
もっと読む スイスで「ニュース離れ」さらに深刻に メディア品質年鑑
おすすめの記事
アイスホッケーのスイス代表、国旗の白十字使用認められず
このコンテンツが公開されたのは、
アイスホッケーのスイス代表チームは、ユニフォームにスイスの国旗である白十字の紋章を付けることができなくなった。スイスアイスホッケー連盟(SIHF)が連邦行政裁判所に提出した申請が遅すぎたのが原因だ。
もっと読む アイスホッケーのスイス代表、国旗の白十字使用認められず
おすすめの記事
スイス、ロシアに追加制裁 輸出規制を強化
このコンテンツが公開されたのは、
スイス連邦政府は16日、ウクライナに侵攻するロシアへの追加制裁を発表した。ロシアの産業・軍事・技術に必要な製品の輸出規制が強化されるほか、政党、NGO団体、報道機関がロシア政府からの寄付を受け取ることが禁止される。
もっと読む スイス、ロシアに追加制裁 輸出規制を強化
おすすめの記事
チューリヒの一等地にパン屋開業 高級街に転機か
このコンテンツが公開されたのは、
高級ブランドが立ち並ぶチューリヒのバーンホフ通りにパン屋が開業し、大きな話題を呼んでいる。通りを象徴する百貨店の撤退や再開と合わせ、街の大きな転機になるとの指摘もある。
もっと読む チューリヒの一等地にパン屋開業 高級街に転機か
続きを読む
おすすめの記事
スイスの若者 政治に関する情報源は「自分の親」
このコンテンツが公開されたのは、
若者の政治意識に関する世論調査で、スイスの若者は政治についての情報源としてネットメディアにあまり頼らないことが明らかになった。
世論調査機関gfs.bernがスイスに住む15~25歳の1477人を対象に行った世論調査で、若者の政治についての情報源は「自分の親」が最も多いことがわかった。一般のイメージとは反対に、スマホ用のアプリ、ソーシャル・ネットワークなどのネットメディアは政治問題の情報源としてあまり使われないという結果になった。
若者が最も関心を持つテーマは外国人政策や難民政策で、中高年齢層と比べて大きな違いはなかった。これについてgfs.bernは、2016年に行われたスイス人の不安を測る調査「不安バロメータ」では難民問題が全体でトップに挙がったと言及した。
若者の国民投票や選挙への参加度合いは国民全体に比べて低く、15年の連邦議会総選挙ではスイス全体の投票率が48.5%だったのに対し、18~24歳の投票率は30%だった。
若者が投票しないのは、政治的無関心からではない。政治家が話している内容や用語が複雑で理解するのが難しいことがその理由として最も多く挙げられた。
もっと読む スイスの若者 政治に関する情報源は「自分の親」
おすすめの記事
ジュネーブ州の電子投票システム 安全性を危惧
このコンテンツが公開されたのは、
ハッカー集団カオスコンピュータークラブ・スイス支部のフォルカー・ビルク氏は、スイス最大規模を誇るジュネーブ州の電子投票システムに、安全性の低いウェブアドレス保護策が用いられていると指摘した。 ビルク氏はドイツ語圏のスイス…
もっと読む ジュネーブ州の電子投票システム 安全性を危惧
おすすめの記事
若者が政治に参加する理由とは?
このコンテンツが公開されたのは、
スイスの若者の投票率は、国民の平均を大幅に下回っている。若者はどういう政治的テーマだったら投票所に足を運ぶのだろうか?投票率を上げるのに効果的な方法とは?
もっと読む 若者が政治に参加する理由とは?
おすすめの記事
賛成?反対?電子投票のメリットとデメリット
このコンテンツが公開されたのは、
電子投票は有益なのか、それとも危険なのか?今のところスイス国民の意見は二分している。電子投票の主要なメリットとデメリットを5点ずつまとめた。
もっと読む 賛成?反対?電子投票のメリットとデメリット
swissinfo.chの記者との意見交換は、こちらからアクセスしてください。
他のトピックを議論したい、あるいは記事の誤記に関しては、japanese@swissinfo.ch までご連絡ください。