スイスは北朝鮮に対し、緊急人道支援物資の供給と新型コロナウイルスに伴う医療従事者避難のため、国境封鎖を解くよう要請した。スイスは同措置が「非常に重要だ」と強調している。
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ジュネーブで行われた国連人権理事会で、フェリックス・バウマン在ジュネーブ国際機関スイス政府代表部次席代表は、北朝鮮の人権における「改善の深刻な欠如」をスイス政府が懸念していると語った。バウマン氏は、報告されている拘禁施設などでの拷問や強制労働といった「深刻」かつ「組織的な」人権侵害があると指摘した。
人権理事会ではこれに先立ち、北朝鮮がパンデミック(世界的大流行)に乗じて基本的権利をさらに弱体化させているという報告がされた。北朝鮮の人権状況を調べるトマス・オヘア・キンタナ国連特別報告者は、未確認ではあるものの、脱北しようとする人々を「見つけ次第射殺する」政策についての報告に言及。米国も10日、同理事会でこれを非難した。
報告によると、新設された反コロナウイルス刑務所では、数人がパンデミック関連規則を守らなかったとして処刑・拘留された。ただ北朝鮮側は、国内に感染者が出たと発表したことはない。
トマス・オヘア・キンタナ氏は、北朝鮮国内に残る国際援助従事者は3人だけだと述べた。また、自身の報告書で「人道に対する罪」がまだ起こっているとした。同氏は国連人権高等弁務官事務所に対し、同国内の刑務所に関する国際会議を開くよう要請した。
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