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投票権・選挙権
州レベルの投票権・選挙権を外国人に与えているのはフランス語圏のヌーシャテル州とジュラ州だけだ。しかし、一定の条件を満たさなければならない。ヌーシャテル州では、C(永住)許可証を保有する外国人で、同州に5年以上の居住歴がある者。ジュラ州では、スイスでの10年以上の居住歴と同州での1年以上の居住歴がなければならない。
基礎自治体レベルの投票権・選挙権を外国人に認めているのは、フランス語圏では、ヌーシャテル州、ジュラ州、ヴォー州、フリブール州、ジュネーブ州。条件は州によって異なるが、ほとんどの州で一定の居住歴やC許可証の保有が必要だ。
ドイツ語圏のバーゼル・シュタット準州、グラウビュンデン州、アッペンツェル・アウサーローデン準州では、州内の基礎自治体が外国人に投票権・選挙権を与えるかどうか選択できる。しかし、導入しているのは一部の基礎自治体に過ぎない。
被選挙権
州レベルの被選挙権を外国人に与える州は無い。ただし、フリブール州では一定の条件下で外国人に裁判官選挙での被選挙権を認めている。
基礎自治体レベルの投票権・選挙権を外国人に認めるフランス語圏の州のうち、ヌーシャテル州、ジュラ州、ヴォー州、フリブール州は、基礎自治体レベルの被選挙権も外国人に与える。ドイツ語圏のバーゼル・シュタット準州、グラウビュンデン州、アッペンツェル・アウサーローデン準州で、外国人の投票権・選挙権を導入した基礎自治体は外国人の被選挙権も認めている。
(仏語からの翻訳・江藤真理)
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