20日に実施されたスイス連邦議会総選挙はさながら「女性選挙」だった。日本の衆議院に当たる国民議会(下院)で、女性議員比率が32%から42%に上がり、ノルウェーやイタリア、フランスを追い抜いて世界ランキング15位に急上昇した。
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今年6月14日の女性ストライキで盛り上がった女性の地位向上を求める声は、約4カ月経っても勢いが衰えなかった。総選挙では下院200議席中84議席と、過去最高の女性議員が当選した。
Interperliamentary Unionによる国際比較外部リンクでは、38位から15位に上昇。ノルウェーやデンマーク、ニュージーランド、フランス、イタリア、エクアドルを追い越した。欧州ではアンドラ、スペイン、スウェーデン、フィンランド、ベルギーに次ぐ6位だ。
トップはルワンダ
首位のルワンダは、女性議員比率が61%。比率の高さには歴史的な背景がある。1994年に起こった大量虐殺をきっかけに政治構造が劇的に変わり、女性議員が大きく増えた。国内でもたくさんの女性運動が広がった。
61%に比べればスイスはまだ低いが、女性の参政権導入が1971年と遅かったスイスにしてみれば大きな躍進だ。スイス有権者は、スイスの政治には女性の力が必要だと投票で示したのだ。
今後ほぼ全ての政党で女性議員の発言力が高まることは必至だ。例えば社会民主党や緑の党では下院の女性議員割合がそれぞれ6割を超えた。女性の立候補者を支援する選挙運動「ヘルヴェティアが呼ぶ!」や女性団体「F同盟」の存在も女性議員の増加に貢献した。
(独語からの翻訳・ムートゥ朋子)
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