国際サッカー連盟(FIFA)は組合として引き続き優遇税制の対象になることが5日決まった。汚職事件や特権が批判を受けているだけに、反発を呼びそうだ。
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FIFAが本部を置くチューリヒの州議会が5日、売上高10億フラン以上であれば組合にも通常の法人税を課税する議案を否決した。昨年の売上高が30億フランに達したFIFAを念頭に、左派・社会民主党が動議を提起していた。
FIFAはワールドカップを始めとするサッカーイベントから得た収益を各国のサッカー協会やその他プロジェクトに配分し、世界的なサッカーの振興を目的としている。
スイスに籍を置くスポーツ関連団体にとって、組合の立場はメリットが多い。州に団体登録したり会計を公開したりする義務はなく、優遇税制を受けられる。適用される法律も緩やかで、自律的に組織内を統治できる。
社会民主党のシュテファン・フェルトマン州議員は「FIFAがどうしたら非営利組織と言えるのか、私には謎だ。街行く人の誰一人として納得しないだろう。正義に反している」と不満をぶちまけた。
FIFAは過去数年間、数多くの汚職事件に関係してきた。
秘密裏の面会疑惑
調査報道グループ「フットボール・リークス」は2日、FIFAのジャンニ・インファンティーノ会長がスイス連邦検察庁のミヒャエル・ラウバー長官と秘密裏の面会を企てていると暴露した外部リンク。ラウバー長官はFIFAによる汚職事件の捜査に当たっている。
FIFAは検察庁との間に何ら不正はないと主張する。だがスイスのハンス・シュテークリ上院議員は、フランス語圏のスイス公共放送(RTS)で、週末に検察庁を監督する司法委員会で問題を提起すると述べた。チューリヒ州の決断も、こうした報道の直後に下されただけに批判を呼びそうだ。
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