スイス当局によると、昨年7月に導入された求人案件の申告義務は、出だしの1年で期待以上の成果を得られたようだ。
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スイス連邦経済管轄局(SECO)は1日発表した報告書外部リンクで、制度開始から1年で約20万件の求人が地域就職支援センターに届け出られたと発表した。「制度導入前に予想していた3倍近い数字だ」という。
届け出られた求人の8割以上は仕出し・ホテル業、建設業、製造業だった。
2018年7月以降、失業率が8%を超える職種では求人をまず地域の就職支援センターに届け出ることが義務付けられた。求人の10件に1件はこれに該当する。来年1月からは失業率5%以上の職種に対象が広がる。
申告義務は、欧州連合(EU)からの移民流入数に上限を設ける案が2014年の国民投票で可決され、人の移動の自由を重んじるEUと板挟みになった連邦政府が編み出した妥協策だ。
≫「国内居住者ファースト」から「失業者ファースト」へ 妥協の経緯
SECOの報告書は、雇用主や民間の人材紹介会社、就職支援センターの間で行政手続きがスムーズに連携していると評価した。予想を上回って求人が集まったのは、義務付けが多くの企業に受け入れられている証だと結論付けた。
職の橋渡し
地域就職支援センターは毎日求人の98%以上をチェックしポータルサイトwork.swiss外部リンクに掲載した。掲載から5営業日経過後でなければ、これ以外の求人広告は出せない決まりだ。
センターは企業の募集要項に合致する求職者の一覧も企業に送ることができる。この1年で、求人の過半数には求職者一覧が渡された。この方法で最終的に就職した人は4800人に上る(work.swissのポータルサイト経由で就職した人を除く)。
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