スイス軍のサイバー司令部は定員を575人に倍増する
Keyystone/Peter Schneider
スイス連邦議会は1日、スイス軍のサイバー司令部を強化する改革案を可決した。
このコンテンツが公開されたのは、
司令部の拡大は国のサイバー防衛の見直しの一環だ。改革案は2023年2月1日に発効。2026年までに定員を倍増し、最大575人にする。
ヴィオラ・アムヘルト国防相は1日の上院審議で、「サイバー攻撃に対応できる体制を整えなければならない」と強調した。デジタル化に関してスイスは他の国々に後れを取っているとも指摘した。
上院は賛成討論で現代型の戦争のリスクやウクライナでの軍事衝突について警鐘を鳴らし、軍事法と軍組織改正案を全会一致で可決した。下院は昨年12月に通過している。
改革後は、重要なインフラの運営者や民間企業がサイバー攻撃を受けた場合に、軍の迅速対応部隊が状況把握や経営陣のサポート、暗号化などをサポートできるようになる。国は電力企業や連邦鉄道、通信事業者などを重要インフラと定めている。
スイスは2019年、エストニアのタリンにある北大西洋条約機構(NATO)認定のサイバー攻撃防衛協力センター(CCDCOE)に加盟した。これにより、スイス当局はCCDCOEの知見や情報を得たり、研究・研修に参加したりできるようになった。
(英語からの翻訳・ムートゥ朋子)
おすすめの記事
スイス、PFASの規制強化を検討
このコンテンツが公開されたのは、
スイス連邦政府は「永遠の化学物質」の異名を持つ有機フッ素化合物(PFAS)の規制強化に着手した。飲み水の上限値は来年から引き下げられる。
もっと読む スイス、PFASの規制強化を検討
おすすめの記事
ローザンヌ国際バレエコンクール 韓国高校生男子が優勝、安海さんが3位
このコンテンツが公開されたのは、
ローザンヌ国際バレエコンクールの最終選考が8日に行われ、韓国のパク・ユンジェさんが優勝。群馬出身の安海真之介さんが3位で入賞した。
もっと読む ローザンヌ国際バレエコンクール 韓国高校生男子が優勝、安海さんが3位
おすすめの記事
スイス検査・認証SGSが本社移転 ジュネーブからツークへ
このコンテンツが公開されたのは、
世界有数の試験・検査・認証機関であるスイスのSGSは、本社をジュネーブ州からツーク州に移転する。大手多国籍企業の移転は、ジュネーブ州の税収にも影響を及ぼしそうだ。
もっと読む スイス検査・認証SGSが本社移転 ジュネーブからツークへ
おすすめの記事
ローザンヌ国際バレエコンクール2025始まる 日本から13人出場
このコンテンツが公開されたのは、
スイス西部ローザンヌで2日、第53回ローザンヌ国際バレエコンクールが始まった。23カ国から集まった85人の若手ダンサーが8日の最終選考進出を目指し、さまざまな課題曲に挑戦する。
もっと読む ローザンヌ国際バレエコンクール2025始まる 日本から13人出場
おすすめの記事
スイス政府、国際養子縁組を禁止へ
このコンテンツが公開されたのは、
スイス連邦政府は29日、国外から子どもを迎える国際養子縁組を将来的に禁止する意向を表明した。虐待防止措置の一環としている。
もっと読む スイス政府、国際養子縁組を禁止へ
おすすめの記事
スイス、全てのカップルへの精子・卵子提供を合法化へ 政府方針
このコンテンツが公開されたのは、
スイス政府は29日、生殖補助医療法を改正し、カップルに対する卵子提供を合法化する方針を発表した。政府はまた既婚・未婚問わず全てのカップルへの精子・卵子提供を解禁する意向を示した。
もっと読む スイス、全てのカップルへの精子・卵子提供を合法化へ 政府方針
おすすめの記事
スイスに感染症情報解析センター発足
このコンテンツが公開されたのは、
感染症に関する情報を収集・解析する「病原体バイオインフォマティクスセンター(CPB)」が23日、スイスの首都ベルンに新設された。集約したゲノムデータを管理・解析し、スイスの感染対策を改善する役割を担う。
もっと読む スイスに感染症情報解析センター発足
おすすめの記事
ETHチューリヒ、気候に優しい除湿機を開発
このコンテンツが公開されたのは、
スイスの連邦工科大学チューリヒ校(ETHZ)は10日、電気を使わない除湿器を開発したと発表した。壁や天井の建築材として、空気中の湿気を吸収し一時的に蓄えることができる。
もっと読む ETHチューリヒ、気候に優しい除湿機を開発
おすすめの記事
スイスでX離れ進む
このコンテンツが公開されたのは、
スイスで「X」から撤退を表明する企業や著名人が相次いでいる。
もっと読む スイスでX離れ進む
おすすめの記事
スイスの研究者、キノコで発電する電池を開発
このコンテンツが公開されたのは、
スイスの研究者たちが、キノコで発電する電池を開発した。農業や環境研究に使われるセンサーに電力を供給できるという。
もっと読む スイスの研究者、キノコで発電する電池を開発
続きを読む
おすすめの記事
スイス、ロシア資産を凍結 大統領「今回限りの措置」
このコンテンツが公開されたのは、
スイスは28日、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領を含むロシア人・企業の資産を凍結すると発表した。国内外からの圧力を受け、欧州連合(EU)の対ロシア制裁に全面的に追随する。
もっと読む スイス、ロシア資産を凍結 大統領「今回限りの措置」
おすすめの記事
5Gで試されるスイスのサイバーセキュリティー
このコンテンツが公開されたのは、
外国の通信機器サプライヤーと提携して次世代通信規格5G(第5世代)のネットワークを構築するリスクについて考え直す国が増えている。5G技術をいちはやく導入した国の1つ、スイスの動向に注目が集まっている。
もっと読む 5Gで試されるスイスのサイバーセキュリティー
おすすめの記事
テレワークで増えるサイバー犯罪への扉
このコンテンツが公開されたのは、
新型コロナウイルスの拡散防止策として効果が認められる在宅勤務。しかし、こうした働き方にはコンピューターウイルス拡散を助長するという面もある。自宅の数だけ企業システムへの侵入ルートが増えるからだ。それにもかかわらず、多くの企業はいまだサイバー犯罪から効果的に身を守る術を持たない。
もっと読む テレワークで増えるサイバー犯罪への扉
おすすめの記事
スイス軍 サイバーセキュリティ強化へ
このコンテンツが公開されたのは、
コンピュータシステムへの攻撃増加に伴い、スイス軍隊はサイバーセキュリティ対策を強化すると発表した。
もっと読む スイス軍 サイバーセキュリティ強化へ
おすすめの記事
今の時代も「中立は切り札」 スイス元外相の中立論
このコンテンツが公開されたのは、
「中立」はスイス外交政策の要の1つだ。しかし新たな形の紛争、テロ行為、サイバー攻撃といった現代の問題を前にしても、いまだ重要と言えるだろうか?元スイス外相のミシュリン・カルミ・レ氏はswissinfo.chの取材に応じ、中立が今後もスイスの「切り札」である理由を語った。
もっと読む 今の時代も「中立は切り札」 スイス元外相の中立論
swissinfo.chの記者との意見交換は、こちらからアクセスしてください。
他のトピックを議論したい、あるいは記事の誤記に関しては、japanese@swissinfo.ch までご連絡ください。