スイス連邦議会は15日、女性の定年年齢引き上げを含む年金制度の抜本的改革案を可決した。
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同法は早ければ2023年施行予定。定年引上げの影響を直接受ける1960~68年生まれの女性への補償措置、さらに付加価値税(VAT)の引き上げも盛り込む。
左派政党と労働組合は改革案に反対しており、レファレンダムを提起して国民投票に持ち込む構えだ。
>>レファレンダムとは?
反対派は、女性の定年年齢(64歳)を男性と同じ65歳に引き上げる点を問題視。改革のあおりが主に女性に集中すると主張する。
財源の確保
改革は、人口の高齢化を受け、雇用者、従業員、国の拠出金で運営する老齢・遺族年金(AHV/AVS)の財源を確保することが狙いだ。老齢・遺族年金は日本の国民年金に当たる。
改革案の賛成派は、財政の安定化に失敗すれば、2030年までに年金制度が危機に瀕する可能性があると訴える。
年金制度の改革案は過去30年間に複数回国民投票にかけられ、いずれも否決されている。代表的なものは2017年の投票だ。
また、同様のイニシアチブ(国民発議)が現時点で少なくとも3件保留になっている。
今回の改革案は、現会期の重要な政治プロジェクトの1つだ。
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