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スイス政府 PLOとの「秘密取引」の解明に着手

当時のピエール・グラベール外相は、1969~70年のスイスを標的にしたPLOのテロ攻撃を止めさせる目的で、独断でPLOと秘密取引を交わしたとされる Keystone

スイス連邦内閣は27日、1970年代初めのスイス・パレスチナ間の秘密取引の解明に向けた作業部会を設置すると発表した。1969~70年の、スイスを標的にしたパレスチナ解放機構(PLO)のテロ攻撃を止めさせる目的で、当時のピエール・グラベール外相がPLOと秘密取引を行っていたことが、つい最近明らかになっていた。

 連邦内閣は27日、PLOと交わされたとされる秘密取引の解明に向け、司法警察省、外務省、国防省からなる作業部隊の設置を発表。1週間前、秘密取引の事実を暴く、ジャーナリストのマルセル・ギア氏(Marcel Gyr)の著書「Schweizer Terrorjahre(テロに巻き込まれたスイスの日々)」が出版され、スイスのメディアでも大きく取り上げられていた。

 ギア氏は、当時外相を務めていたピエール・グラベール氏が、他の閣僚の同意なしに、独断でPLOと接触したと断言している。社会民主党のジャン・ツィーグラー下院議員(当時)がジュネーブで交渉を調整。PLOと秘密取引が交わされたが、今日まで明るみに出ることはなかった。

 この問題には多くの疑問が残されている。とりわけ、この秘密取引が1970年2月21日のスイス航空機爆破事件の捜査に影響したかという点だ。この事件では、チューリヒ空港を離陸したスイス航空330便の機内に仕掛けられた爆弾が爆発し、乗客乗員47名全員が犠牲になった。その後、ヨルダン国籍の容疑者らが特定されたにもかかわらず、誰一人として裁判にかけられてはいない。

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(仏語からの翻訳・編集 由比かおり)

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