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同性婚合法化と富裕層増税を国民投票で問う

同性婚合法化、賛成6割 可決の公算

Two women wearing rainbow flags crossing a street
チューリヒで今月初めに開かれたLGBTIQのイベント「チューリヒ・プライド」では、同性婚合法化への支持を訴える人の姿も見られた Keystone/Michael Buholzer

今月26日に行われるスイスの国民投票について、同性婚合法化に賛成する人は63%と可決の公算が大きいことが世論調査で分かった。

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賛成は63%と前回8月の調査から6ポイント低下したが、なお反対割合を30ポイント近く上回っている。調査を実施したGfSベルンの政治学者マルティナ・ムーソン氏は、「反対派が勢力を増しているものの、改革派が明らかに多数派を占めている」との見方を示す。

複数の政党や在外スイス人などの社会グループの間でやや支持を失っている。「通常のレファレンダムでみられる世論の傾向とは異なるが、劇的な変化は起きていない」(ムーソン氏)

世論の法改正への支持は、政府や議会の多数派の間で支持が広がるのと歩調を合わせ、時間の経過と共に広がっていくことが多い。

反対派が増えたのは主に▽右派の国民党支持層▽政府に批判的な人々▽福音派の3層だ。背景には、同性カップルのもとで子供の福祉が守られるかという点で、保守層の懸念が強まっていることがある。自然の摂理として生殖には男性と女性が必要だ、という考え方が根強い。

ムーソン氏によると、賛成派はこれに対し、同性婚合法化は権利の平等を達成するために長い時間をかけて議論されたものであり、伝統的な家族の形だけが子育てのモデルではない、と反論している。

キャピタルゲイン課税案は否決か

株の配当や売却益などキャピタルゲインに課税する案「99%イニシアチブ」については、反対が賛成を20ポイント上回り、勢いを伸ばしている。

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賛成は前回の調査に比べ10ポイント近く減った。左派や女性、若年層、都市部やフランス語圏では支持が根強いが、ドイツ語圏やイタリア語圏で劣勢だ。

GfSベルンのルーカス・ゴルダー氏は「拡散力の小さい左派の提案に対してはよくあることだ」と話す。「富の公平な分配という発想自体は完全に拒絶されたわけではないが、国の繁栄が危うくなりかねないとみなされている」

ゴルダー氏は、イニシアチブは中流階級や中小企業にもダメージを与えるという反対派の主張が受け入れられているとみる。「政治的な左派と右派によるイデオロギーの闘いになっている。中小企業はスイスのアイデンティティーであり、経済を支える屋台骨だとみなされている」

調査はスイス公共放送協会(SRG SSR)の委託でGfSベルンが9月1~9日に実施。オンライン調査や固定・携帯電話のインタビューに、国内外に住む有権者1万3261人が回答した。標準誤差は±2.8%。

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SWI swissinfo.ch スイス公共放送協会の国際部

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