一定のケースで二重国籍者はスイスのパスポートを受給できなくなる
Keystone
スイス連邦移民事務局外部リンクは過激派に属する二重国籍者からスイス国籍の剥奪手続きを始めた。ドイツ語圏のスイス公共放送(SRF)が報じた外部リンク。
このコンテンツが公開されたのは、
移民事務局の広報、カトリン・シュミッター氏は「現在、スイス国籍の剥奪の手続きを進めている案件があることは確かだが、5件にも満たない」とSRFの取材に語った。
スイスが国籍を剥奪するのは二重国籍者に限定される。剥奪対象の多くはイスラム国(IS)のような戦闘グループに参加し、重大なテロ関連およびその他の犯罪に関わるためにスイスを去った人物だ。「スイスの利益や評価を貶める振る舞い」(シュミッター氏)を根拠とする。
移民事務局は、該当者がスイス国外にいるか国内にいるかは明かさなかった。
連邦情報機関が2月に公表した報告書外部リンクによると、2001年以降にジハード(聖戦)に加わるためにスイスを去った93人のうち、20人が二重国籍者だった。
国籍剥奪の最初の案件は16年、スイスとイタリアの国籍を持つ人物が対象となった。当時は強い抗議行動が起き、当局は法的な説明に追われた。国籍剥奪を定める法文があいまいだとの指摘を受け、18年1月に明文化された外部リンク。
スイス・イタリア国籍者の国籍剥奪は保留となった。SRFは、シリアで死亡したと報じた。
SRF/swissinfo.ch/ilj
おすすめの記事
マルティン・フィスター氏が新閣僚に当選
このコンテンツが公開されたのは、
スイス連邦議会は12日、今月末で辞任するヴィオラ・アムヘルト国防相の後任として、ドイツ語圏ツーク州出身のマルティン・フィスター氏(中央党、61歳)を選出した。
もっと読む マルティン・フィスター氏が新閣僚に当選
おすすめの記事
内陸国スイス、海運世界一に
このコンテンツが公開されたのは、
内陸国スイスが世界海運王者の座をドイツから奪った。コンテナ大手MSCが存在感を高めている。
もっと読む 内陸国スイス、海運世界一に
おすすめの記事
スイスの世界遺産エッシネン湖、予約制を導入
このコンテンツが公開されたのは、
スイス・ベルナーオーバーラント地方の世界遺産エッシネン湖は5月から、麓駅から湖に登るゴンドラに予約制を導入する。観光客を分散させ、待ち時間や混雑の解消を狙う。
もっと読む スイスの世界遺産エッシネン湖、予約制を導入
おすすめの記事
スイス武器輸出、2024年は5%減
このコンテンツが公開されたのは、
スイスは昨年、政府が承認した6億6470万フラン相当の軍需品を計60カ国に輸出した。前年比で5%減少した。
もっと読む スイス武器輸出、2024年は5%減
おすすめの記事
スイス、シェンゲン域外の訪問者のデータを収集へ
このコンテンツが公開されたのは、
シェンゲン協定域外の旅行者のデータは、スイスを含む加盟国の国境で今後、自動的に記録される。
もっと読む スイス、シェンゲン域外の訪問者のデータを収集へ
おすすめの記事
スイス議会、新聞配達費用の補助金を引き上げ
このコンテンツが公開されたのは、
スイス国民議会(下院)の委員会は4日、新聞の配達費用の補助金を引き上げる内容の郵便法改正案を提出した。
もっと読む スイス議会、新聞配達費用の補助金を引き上げ
おすすめの記事
賃金分析「罰則・対象拡大が必要」 スイス労働団体
このコンテンツが公開されたのは、
スイスの労働組合など52団体が3日、政府に男女賃金差別を撤廃するための法制強化を求める公開書簡を発表した。
もっと読む 賃金分析「罰則・対象拡大が必要」 スイス労働団体
おすすめの記事
スイス中銀、807億フランの黒字 2024年決算
このコンテンツが公開されたのは、
スイス国立銀行(中央銀行、SNB)が3日発表した2024年度決算確報は、807億フラン(約13.5兆円)の黒字だった。速報時点の見込み通り、連邦政府・州に30億フランを配当する。
もっと読む スイス中銀、807億フランの黒字 2024年決算
おすすめの記事
スイス中銀総裁、ビットコインの準備金化に反対
このコンテンツが公開されたのは、
スイス国立銀行(中央銀行、SNB)のマルティン・シュレーゲル総裁はスイス紙のインタビューで、中銀の準備金にビットコインを追加する国民投票案に反対する考えを示した。暗号資産(仮想通貨)は資産として多くの問題を抱えていると指摘した。
もっと読む スイス中銀総裁、ビットコインの準備金化に反対
おすすめの記事
スイス、米国の死刑推進に「深い懸念」表明 人権理事会で
このコンテンツが公開されたのは、
スイス政府は3日の国連人権理事会(HRC、本部・ジュネーブ)で、ドナルド・トランプ米大統領が連邦・州レベルの死刑制度を強化する大統領令に署名したことを「深く懸念している」と表明した。
もっと読む スイス、米国の死刑推進に「深い懸念」表明 人権理事会で
続きを読む
おすすめの記事
ISの戦闘に加わる二重国籍者から、スイス国籍を剥奪
このコンテンツが公開されたのは、
過激派組織によるテロの脅威は、西欧諸国にかつてない難題を突きつけている。テロ対策としてこれまでに導入、または検討されている対策の中でも、特に国籍剥奪という措置が注目されている。フランスでは、2015年11月パリで起きた…
もっと読む ISの戦闘に加わる二重国籍者から、スイス国籍を剥奪
おすすめの記事
連邦統計局、国籍別にみた外国人犯罪率を公表
このコンテンツが公開されたのは、
スイス連邦統計局は20日、国籍別に分析した2014年のスイスの外国人犯罪統計を発表。外国人で有罪判決を受けた比率が高かったのは、西アフリカ、ドミニカ共和国、北アフリカ、トルコの出身者だった。一方で、スイスの犯罪件数は、2009年以降減少し続けている。
もっと読む 連邦統計局、国籍別にみた外国人犯罪率を公表
おすすめの記事
外国籍を取得したら? 移民国家・スイスのルール
このコンテンツが公開されたのは、
国民の4人に1人が外国人というスイスでは、重国籍が認められている。だがスイス国籍の取得要件は日ごろ議論の的になっている。
もっと読む 外国籍を取得したら? 移民国家・スイスのルール
おすすめの記事
スイスからジハード目的の渡航者が減少
このコンテンツが公開されたのは、
連邦情報機関のマルクス・ザイラー長官は2日の記者会見で、パリやブリュッセルで起きたようなイスラム過激派によるテロの可能性は、現在もスイスや欧州における重大な脅威であることに変わりはないと述べた。 さらに、スイスは過激…
もっと読む スイスからジハード目的の渡航者が減少
おすすめの記事
スイスから「ジハード」に参加する人たちの人物像とは?
このコンテンツが公開されたのは、
なぜ70人の若者はスイスを去り、過激派組織「イスラム国(IS)」に入ろうとしたのか。その理由の一部を明らかにする研究報告書が先月、発表された。研究者たちは、ISに傾倒する若者の親族に対する支援の必要性を強調している。
ジハード(聖戦)に参加する若者を対象とした従来の研究の多くが、安全面に焦点を当ててきたのに対し、今回発表された研究報告書は彼らの家庭事情や社会的背景に着目している。
もっと読む スイスから「ジハード」に参加する人たちの人物像とは?
おすすめの記事
スイスの特別部隊、ジハード目的の渡航や国内テロの阻止に向けて
このコンテンツが公開されたのは、
スイス政府は今月の14日、ジハード(聖戦)を掲げ違法な戦闘やテロに参加する目的で戦闘地域へ行った渡航者が、これまでにない数に達したと発表した。 連邦情報機関(FIS)によると、2001~14年9月の間にスイスからジハ…
もっと読む スイスの特別部隊、ジハード目的の渡航や国内テロの阻止に向けて
swissinfo.chの記者との意見交換は、こちらからアクセスしてください。
他のトピックを議論したい、あるいは記事の誤記に関しては、japanese@swissinfo.ch までご連絡ください。