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「恐怖の1年」から得たもの(民主主義ニュースレター12月号)

Bruno Kaufmann

読者の皆様

この「恐怖の年」がようやく終わりを迎えようとしています。2022年は危機、紛争、戦争が相次ぎ、世界はほぼ何の進展もないまま幕を閉じることになりそうです。気候保護も平和構築も、民主主義の発展においても。

とはいえ、パンデミックから約3年が経過し、多くの国が国民の社会的自由を犠牲にすることなく、コロナウイルスに対処する方法を学んだことは確かです。世界で最も人口の多い中国でさえ、政治指導部はここ数週間、「ゼロコロナ」戦略が失敗したことを認めざるを得なくなりました。それも、習近平国家主席の全体主義に対して久々に公の場で抗議が行われたことが契機の1つになったのです。

イラン、トルコ、ハンガリーなど他の権威主義国家でも、国民の間で自由と民主主義を求める声が高まっています。ロシアだけが、ウクライナに侵略戦争をしかけるプーチン政権に批判的な国民には、移住するか沈黙を守るかの2つの選択肢しか与えられていません。

この12カ月、世界中の独裁者たちが大いなる損害をもたらした一方で、多くの民主主義者が現在・未来の自由な社会のためにさらなる努力が必要であると認識するようになりました。それは、自由で独立したメディアから、民主的権利の具体的な擁護、より革新的で包括的な市民参加の方法まで、多岐にわたっています。

swissinfo.chの民主主義担当取材班は、読者が配信記事に関心を寄せてくださったこと、10カ国語での意見交換に参加くださったこと、そして記事に対して提案や要望を送ってくださったことに感謝しています。私たちは2023年も、民主主義というトピックに注目していくことをお約束します。

良い年をお迎えください。

swissinfo.ch直接民主制取材チーム・コーディネーター
ブルーノ・カウフマン

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