スイス連邦政府が近年、国外への機械輸出に関し、核開発に使用される疑いがあるとして一部の輸出を停止させたと、ドイツ語圏の日刊紙NZZ日曜版が報じた外部リンク。最近では、核保有国の米国とフランスへの輸出が差し止められた。
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NZZ日曜版によると、連邦政府が昨年、米国への機械輸出に関し、核開発使用のおそれがあるとして差し止めた事例が2件あった。連邦経済省経済事務局(SECO)の広報担当リビア・ヴィリ氏は同紙に「核兵器開発に使用されると信じるに足りる理由があった」と述べた。
過去6カ月間で、米国はスイス企業から3つのレーザーマーカー(約25万フラン、約2750万円相当)を発注。2017年10月には、スイス当局がフランスへの機械軸の輸出に介入、これを差し止めた。そのほかにも政府が介入したケースがあったという。
NZZ日曜版は、核を保有する西側諸国への輸出差し止めは非常に珍しい措置だと報じた。スイスの輸出の歴史の中で、同様の事例は過去に例がないという。
この決定は軍民両用の商品管理に関する連邦法外部リンクと同規則外部リンクに基づいて行われた。規則では、大量破壊兵器の製造に使用される商品の輸出を明確に禁止している。問題はこうした商品の多くが軍民両用であることだ。
>>スイスが核兵器禁止条約に批准しない理由
スイスの魅力
インタビューの中で、連邦情報機関のジャン・フィリップ・ゴダン局長は、自国の技術に各国の関心が高まっている理由を説明した。
ゴダン局長は「スイスには最先端技術の産業がある。専門性の高い企業も多く、これらの企業は、核兵器や大量破壊兵器を保有する国にとって非常に興味を引く対象となる」と語った。
政府がこのほど発表したセキュリティリスクに関する報告書で、スイスの技術が時に第三者を通して外国へ渡っていることが明らかになった。ミサイル技術の分野で、イランが第三国を介してスイスの商品を入手したことが確認されている。
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