スイス初のEVスポーツカー「Piëch Mark Zero(ピエヒ・マークゼロ)」の全容がついに明らかになった。2人乗りの車で、スイスの企業が開発。世界5大モーターショーの一つと言われる国際自動車見本市ジュネーブモーターショー(7~17日)で公開される。
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開発者のアントン・ピエヒ氏は、独フォルクスワーゲンのフェルディナント・ピエヒ元会長の息子で、曾祖父はポルシェの創設者フェルディナント・ポルシェ氏。ピエヒ氏が二人と一線を画すのは、旧来のガソリン燃料ではなく持続可能な電気自動車に目を付けた点だ。
ピエヒ氏はレア・スターク・ラジシック氏と2016年にピエヒ・オートモーティブ外部リンク社を設立。チューリヒとミュンヘンにオフィスを構え、社員約20人が働く。今回のプロジェクトには著名なパートナー企業など約200人が参画した。
スイス初のEVスポーツカーは車体の重量1800キロ未満で、充電済みのバッテリー一つで500キロメートルの走行が可能という。
開発側はこの技術をハイブリットカーや燃料電池車、ガソリン車などあらゆる車に適用できるプラットフォームとして提供したいという。ジュネーブモーターショー発行の雑誌によると、このプラットフォームは外部の開発者や自動車メーカーに提供される予定という。
今回の車体は自律走行を見越したデザインだが、ラジシック氏はドイツの自動車雑誌に対し「(自律走行車は)今後のモデルのために取っておく」と述べるにとどめた。
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電動飛行機「ソーラー・インパルス2」で世界一周飛行を達成して9カ月。ボルシュベルク氏は今、新しいミッションに挑戦している。
このスイス人パイロットは、5人の航空機専門家とともにスタートアップH55社(前身はHanger 55)を立ち上げ、クリーンな航空機(囲み記事参照)の未来に賭けて、現在ヴァレー州ローヌ谷のシオン空港で電動飛行機のテスト飛行を行っている。
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