スイス連邦度量衡研究所(METAS)外部リンクは、世界で最も正確な時計に数えられるスイスの原子時計が協定世界時(UTC)の維持に初めて貢献することになったと発表した。
このコンテンツが公開されたのは、
UTCは、世界の時刻と時間帯を決める基準であり、夏時間は適用されない。世界60カ所を超える研究所にある350個の原子時計からデータを集め、国際度量国局(BIPM)外部リンクが設定する。
UTCの正確さを保つには、一次周波数標準器(PDF)と呼ばれる10個強の極めて正確な原子時計のデータも必要だ。BIPMは今回、フォンテーヌ・コンティニュー・スイス(FoCS)原子時計外部リンクを新たにPDFに認定した。スイス連邦科学基金(SNF)の支援を受けてMETASとヌーシャテル大学が共同開発したもので、ベルン州に置かれている。
FoCSは世界で最も正確な時計の一つ。エネルギー状態の変化で起きる励起セシウム電子の振動の周波数に基づいて極めて正確に時を刻む。METASによると、FoCSに1秒のずれが生じるには3000万年かかる。
METASは、FoCSはUTC以外の国際的な測定システムにも活用できると説明する。例えば1メートルの距離も、光が真空を2億9979万2458分の1秒に進む長さとして定義されている。正確な時計は電気通信や位置情報サービスなどのシステムが正しく機能するのにも不可欠だ。
おすすめの記事
世界で最も急勾配のロープウェイがスイスで開業
このコンテンツが公開されたのは、
スイス中部ベルナーオーバーラント地方のシュテッヘルベルクとミューレンの間に、世界一急勾配のケーブルカーが開業した。
もっと読む 世界で最も急勾配のロープウェイがスイスで開業
おすすめの記事
2025年のスイス連邦大統領はカリン・ケラー・ズッター氏
このコンテンツが公開されたのは、
スイス連邦議会は11日、カリン・ケラー・ズッター副大統領兼財務相(急進民主党、60歳)を新大統領に選出した。新副大統領にはギー・パルムラン経済・教育・研究相(国民党、65歳)が選ばれた。
もっと読む 2025年のスイス連邦大統領はカリン・ケラー・ズッター氏
おすすめの記事
医療費の高騰、依然としてスイス国民の最大の関心事 調査
このコンテンツが公開されたのは、
大手金融機関UBSが12日発表した調査「心配事バロメーター」によると、依然として医療費と健康保険料の高騰が最大の懸念事項だったことが分かった。環境と年金も懸念事項にあがっている。
もっと読む 医療費の高騰、依然としてスイス国民の最大の関心事 調査
おすすめの記事
スイス連邦工科大、留学生の授業料3倍引き上げ決定 25年秋学期から
このコンテンツが公開されたのは、
スイス連邦工科大学チューリヒ校(ETHZ)と同ローザンヌ校(EPFL)が、留学生の授業料をスイス人学生の3倍に引き上げ、2025年秋学期から1学期当たり2190フランにすることを決めた。
もっと読む スイス連邦工科大、留学生の授業料3倍引き上げ決定 25年秋学期から
おすすめの記事
世界最古の原子力発電所、2033年に稼働終了
このコンテンツが公開されたのは、
スイスの電力会社アクスポは5日、世界で最も古いベツナウ原子力発電所の稼働を2033年に終了すると発表した。33年までの運転継続にかかる追加事業費は3億5000万フラン(約600億円)を予定している。
もっと読む 世界最古の原子力発電所、2033年に稼働終了
おすすめの記事
スイスのドライバー、2割が飲酒運転
このコンテンツが公開されたのは、
欧州など39カ国のドライバーを対象にした調査で、スイスでは2割超が飲酒運転をしたことがあると回答した。
もっと読む スイスのドライバー、2割が飲酒運転
おすすめの記事
狩猟中の事故で男性死亡 スイス西部
このコンテンツが公開されたのは、
先月29日午後、スイス西部ヴォー州で64歳の男性が狩猟中に死亡した。イノシシを撃とうとした 猟友会のメンバーに射たれた。
もっと読む 狩猟中の事故で男性死亡 スイス西部
おすすめの記事
自殺カプセル「サルコ」運営団体代表が釈放 70日拘束
このコンテンツが公開されたのは、
今年9月にスイスで初めて使われた自殺カプセル「サルコ」について、連邦内閣は、当分の間、立法措置は必要ないとの見解を示した。サルコ運営団体は2日、身柄を拘束されていたフロリアン・ヴィレ代表が釈放されたと発表した。
もっと読む 自殺カプセル「サルコ」運営団体代表が釈放 70日拘束
おすすめの記事
スイス在住長者番付2024 トップはシャネルのオーナー
このコンテンツが公開されたのは、
スイスの金融誌ビランツがまとめた長者番付2024年版によると、スイス在住の富豪トップに輝いたのは、仏高級ブランド・シャネルのオーナー家族の1人、ジェラール・ヴェルテメール氏だった。上位の顔ぶれはほぼ前年と同じだが、香料メーカーのフィルメニッヒ(Firmenich)創業家が初のトップ10入りを果たした。
もっと読む スイス在住長者番付2024 トップはシャネルのオーナー
おすすめの記事
スイス、ポイ捨て「少ない」8割 アンケート調査
このコンテンツが公開されたのは、
スイス・ポイ捨て防止コンピテンスセンター(IGSU)の年次アンケート調査によると、「スイスでは多くのゴミが適切に処理されていない」と考える人は16%にとどまった。
もっと読む スイス、ポイ捨て「少ない」8割 アンケート調査
続きを読む
おすすめの記事
125年前までスイス標準時は30分遅かった
このコンテンツが公開されたのは、
スイスはグリニッジ子午線から東に15度のタイムゾーンにある。だが1894年5月31日までは、7.5度西寄り、つまり30分遅い時刻がスイスの標準時だった。「ベルン時間」と呼ばれていたものだ。
もっと読む 125年前までスイス標準時は30分遅かった
おすすめの記事
環境に優しくないスイス製高級時計
このコンテンツが公開されたのは、
世界自然保護基金(WWF)スイス支部はスイスの時計製造企業に対し、特に金の使用に関して環境や社会への影響に責任を持つよう訴えた。
もっと読む 環境に優しくないスイス製高級時計
おすすめの記事
家が1軒買える!?スイス製高級時計
このコンテンツが公開されたのは、
スイス北西部のラ・ショー・ド・フォンに本社を置く時計メーカー、グルーベル・フォルセイは最高級の腕時計に特化している。共同創業者のスティーヴン・フォルセイ氏はフランス語圏のスイス公共テレビ(RTS)のインタビューで、超精巧な時計の製造工程を公開した。(RTS/swissinfo.ch)
もっと読む 家が1軒買える!?スイス製高級時計
おすすめの記事
これ本当に時計?バーゼル・ワールドにお目見えした最新モデル
このコンテンツが公開されたのは、
長針、短針、秒針。時計は「三本足」が普通だが、それ以上の足を持つ時計は存在するのか?あるとしたら、あなたはいくら払うだろうかー?今月22~27日にバーゼルで開かれた世界最大の時計・宝飾品見本市バーゼル・ワールドでは、様々な趣向を凝らした芸術品ともいえる時計がお目見えした。
もっと読む これ本当に時計?バーゼル・ワールドにお目見えした最新モデル
おすすめの記事
時計技師が再び人気職業に
このコンテンツが公開されたのは、
1970年代は不況に苦しんだスイスの時計産業だが、今では多くの若者や転職希望者の興味を引いている。 明らかな傾向 「時計のムーブメントの動きは心臓の鼓動のようです」と時計製作を学んでいる38歳のイザベレ・ムシテリさんは…
もっと読む 時計技師が再び人気職業に
swissinfo.chの記者との意見交換は、こちらからアクセスしてください。
他のトピックを議論したい、あるいは記事の誤記に関しては、japanese@swissinfo.ch までご連絡ください。