太陽光エネルギーのみで世界一周飛行に挑戦中の、スイスの電動飛行機ソーラー・インパルス2はハワイからの太平洋横断に成功し24日(現地時間)、米・カリフォルニア州に着陸した。
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ソーラー・インパルス2は現地時間の24日午後11時44分、サンフランシスコ近郊の都市マウンテンビューに着陸。機体の降り立ったモフェット・フィールド飛行場では、62時間のノンストップ飛行を成し遂げたベルトラン・ピカールさんを関係者らが熱烈に歓迎した。
出迎えた関係者の中には、ソーラー・インパルス・プロジェクトのスポンサーでもあるグーグルの共同創業者、セルゲイ・ブリン氏の姿も見られた。グーグルはマウンテンビューの位置するシリコンバレーに本社がある。
到着後の記者会見でピカールさんは、「真っ暗な夜に海に映った月を見ながら、『この小さなコックピットで私は完全に一人ぼっち。だが私は自信に満ちあふれている』と感じた。そして、このような経験をさせてくれる人生にとても感謝した。おそらくこれが、これまでの私の人生の中で最も素晴らしい経験だった」と語った。
着陸の数時間前ピカールさんは、ゴールデンゲートブリッジ上を低空飛行し、小さな機体に似つかわしくない広い翼幅を持ったソーラー・インパルス2を一目見ようと集まった観客を喜ばせた。
ソーラー・インパルス・プロジェクトの発案者であるピカールさんと、もう1人の操縦士アンドレ・ボルシュベルクさんは、2015年3月にアラブ首長国連邦のアブダビから交代で飛行を続けながら世界一周の旅に挑戦している。これまでに、オマーン、インド、ミャンマー、中国、日本、そしてハワイに途中着陸した。
太平洋を横断する今回の飛行は、途中で緊急事態が発生しても着陸できる場所がないことから、全航程中で最も危険性が高いと見られていた。
(英語からの翻訳&編集・由比かおり)
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