3Dプリンターと折り紙の技術を組み合わせて、スイスの科学者らが折りたたみ可能でばね性のある構造物を開発した。小柄だが実用性の高いハサミムシの羽を模し、テントから宇宙船まで実用性が高い。
このコンテンツが公開されたのは、
一見しただけではハサミムシのすごさは分からない。だが軽く触れただけでしなやかながら丈夫な構造物に広がり、軽い動作で再び元の姿に戻る。
PLACEHOLDER
開発したのはスイスの連邦工科大学チューリヒ校(ETHZ)と米パデュー大学の合同チーム。22日にETHZが発表外部リンクし、23日の科学誌「サイエンス」に掲載外部リンクされた。ハサミムシの羽の特殊な構造を研究し、3Dプリンターで再現した。
チームが最初に作ったのは「跳ねる折り紙グリッパー」。自動で折りたたまれてロックされ、自動で対象物をつかむことができる。折りたたみ地図を使ったことのある人なら誰しも経験のあるイライラを解消するのに役立つ。
ETHZのヤコブ・フェイバー氏は「いったん地図などを広げると、元の形に戻らないことが多いでしょう。逆に、自動で元通りになったら、大きな煩わしさから解放されます」と話す。
合同チームは、地図だけでなくテントなどさまざまな折りたたみ式の物体に応用できるとみる。太陽光などを大きな帆でとらえて推力に使う宇宙船「ソーラーセイル」、その他太陽光を使う人工衛星への活用を想定する。
swissinfo.ch/mga
おすすめの記事
クレディ・スイス危機への対応「時間がかかりすぎた」 議会調査委が報告書
このコンテンツが公開されたのは、
クレディ・スイスが経営危機に陥った責任を追究するスイス連邦議会の調査委員会は20日発表した報告書で、原因は長年にわたる経営上の不始末にあったと結論付けた。
もっと読む クレディ・スイス危機への対応「時間がかかりすぎた」 議会調査委が報告書
おすすめの記事
世界で最も急勾配のロープウェイがスイスで開業
このコンテンツが公開されたのは、
スイス中部ベルナーオーバーラント地方のシュテッヘルベルクとミューレンの間に、世界一急勾配のケーブルカーが開業した。
もっと読む 世界で最も急勾配のロープウェイがスイスで開業
おすすめの記事
2025年のスイス連邦大統領はカリン・ケラー・ズッター氏
このコンテンツが公開されたのは、
スイス連邦議会は11日、カリン・ケラー・ズッター副大統領兼財務相(急進民主党、60歳)を新大統領に選出した。新副大統領にはギー・パルムラン経済・教育・研究相(国民党、65歳)が選ばれた。
もっと読む 2025年のスイス連邦大統領はカリン・ケラー・ズッター氏
おすすめの記事
医療費の高騰、依然としてスイス国民の最大の関心事 調査
このコンテンツが公開されたのは、
大手金融機関UBSが12日発表した調査「心配事バロメーター」によると、依然として医療費と健康保険料の高騰が最大の懸念事項だったことが分かった。環境と年金も懸念事項にあがっている。
もっと読む 医療費の高騰、依然としてスイス国民の最大の関心事 調査
おすすめの記事
スイス連邦工科大、留学生の授業料3倍引き上げ決定 25年秋学期から
このコンテンツが公開されたのは、
スイス連邦工科大学チューリヒ校(ETHZ)と同ローザンヌ校(EPFL)が、留学生の授業料をスイス人学生の3倍に引き上げ、2025年秋学期から1学期当たり2190フランにすることを決めた。
もっと読む スイス連邦工科大、留学生の授業料3倍引き上げ決定 25年秋学期から
おすすめの記事
世界最古の原子力発電所、2033年に稼働終了
このコンテンツが公開されたのは、
スイスの電力会社アクスポは5日、世界で最も古いベツナウ原子力発電所の稼働を2033年に終了すると発表した。33年までの運転継続にかかる追加事業費は3億5000万フラン(約600億円)を予定している。
もっと読む 世界最古の原子力発電所、2033年に稼働終了
おすすめの記事
スイスのドライバー、2割が飲酒運転
このコンテンツが公開されたのは、
欧州など39カ国のドライバーを対象にした調査で、スイスでは2割超が飲酒運転をしたことがあると回答した。
もっと読む スイスのドライバー、2割が飲酒運転
おすすめの記事
狩猟中の事故で男性死亡 スイス西部
このコンテンツが公開されたのは、
先月29日午後、スイス西部ヴォー州で64歳の男性が狩猟中に死亡した。イノシシを撃とうとした 猟友会のメンバーに射たれた。
もっと読む 狩猟中の事故で男性死亡 スイス西部
おすすめの記事
自殺カプセル「サルコ」運営団体代表が釈放 70日拘束
このコンテンツが公開されたのは、
今年9月にスイスで初めて使われた自殺カプセル「サルコ」について、連邦内閣は、当分の間、立法措置は必要ないとの見解を示した。サルコ運営団体は2日、身柄を拘束されていたフロリアン・ヴィレ代表が釈放されたと発表した。
もっと読む 自殺カプセル「サルコ」運営団体代表が釈放 70日拘束
おすすめの記事
スイス在住長者番付2024 トップはシャネルのオーナー
このコンテンツが公開されたのは、
スイスの金融誌ビランツがまとめた長者番付2024年版によると、スイス在住の富豪トップに輝いたのは、仏高級ブランド・シャネルのオーナー家族の1人、ジェラール・ヴェルテメール氏だった。上位の顔ぶれはほぼ前年と同じだが、香料メーカーのフィルメニッヒ(Firmenich)創業家が初のトップ10入りを果たした。
もっと読む スイス在住長者番付2024 トップはシャネルのオーナー
続きを読む
おすすめの記事
ソーラー・インパルス 今後クリーンテクノロジーを世界で推進、ドローン製作も視野に
このコンテンツが公開されたのは、
今年7月、太陽電池飛行機「ソーラー・インパルス2」が世界一周飛行を完了し、120時間ノンストップ飛行が太陽光エネルギーだけで可能だと証明した。独占インタビュー第2弾では、ベルトラン・ピカールさんとアンドレ・ボルシュベルクさんという2人の企画者・操縦士に、クリーンテクノロジーが世界にどう伝わったのか?今後のクリーンテクノロジー推進プロジェクトとは何か?などを聞いた。
もっと読む ソーラー・インパルス 今後クリーンテクノロジーを世界で推進、ドローン製作も視野に
おすすめの記事
折り紙で巨大アート「白いゾウ」
このコンテンツが公開されたのは、
スイス人の折り紙アーティスト、シフォ・マボナさんの作った「白いゾウ」はアート空間KKLBで生まれ、「育て」られた。スイス国内のみならず世界中の人々を魅了したこの作品は、高さ3メートル20センチのゾウの実物大折り紙。この巨大折り紙アートが生まれた過程を辿った。
もっと読む 折り紙で巨大アート「白いゾウ」
おすすめの記事
紙飛行機から芸術へ
このコンテンツが公開されたのは、
今最も旬なスイスの折り紙アーティストのアトリエは、ルツェルンの観光スポット「瀕死のライオン」の記念碑近くの広場の奥にある。小さなアパートの木の階段をギシギシいわせながら2階に上がると、ドアからひょっこりシフォ・マボナさ…
もっと読む 紙飛行機から芸術へ
swissinfo.chの記者との意見交換は、こちらからアクセスしてください。
他のトピックを議論したい、あるいは記事の誤記に関しては、japanese@swissinfo.ch までご連絡ください。