スイスの高校生が行った調査で、高山地帯に生息するアルプスマーモットの鳴き声にも方言があることが分かった。
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マーモットは欧州、アジア及び北米の高山地帯に生息するリス科の動物。ベルン州トゥーン在住の高校生、サラ・マルモロシュ外部リンクさんが大学入試資格論文用に調査を行った。スイス中央部ベルン州と、南東部グラウビュンデン州に生息するマーモットの群れを対象に、警戒信号を送る鳴き声を80回以上記録したところ、地域によって差があった。
調査によると、鳴き声の周波数、長さ、順番が地域によって異なっていた。グラウビュンデン州ミュンスタータールのマーモットは、ベルン州に生息するマーモットよりもよく鳴くことが分かった。
地域差の原因について、調査を行ったマルモロシュさんは地形の違いがあるとみる。ミュンスタータールは丘陵地帯にあり、より強い風が吹くためだ。
マルモロシュさんはドイツ語圏のスイス公共放送(SRF)の取材に対し「風が強い地域での生息環境に適応するため、グラウビュンデン地方のマーモットは鳴き声を大きくしなければならなかった可能性がある」と語った。
ただ、遺伝的な理由か、マーモットが繰り返し鳴き間違えることで次の世代が間違えたまま鳴き方を学習し、それが何世代にもわたって受け継がれている可能性もあると考えている。
マーモットの鳴き声に地域差が生まれた背景については今後、更に研究を進めたいとしている。
(英語からの翻訳・大野瑠衣子)
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