スイスの10人の雇用者中9人は、今後数年にわたり従業員数の維持(あるいは増員)を計画している。自動化の時代に備えるためだ。
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国際人材紹介企業マンパワーによる調査「技能革命2.0外部リンク」によると、デジタル化によって消滅するよりも創出される雇用の方が多いとされる。
マンパワー・スイスの責任者、レイフ・アグネウス氏は、「一部の作業は消滅するが、テクノロジーとデジタル化によって一定の仕事は変わり、また新しい仕事が生まれる」と話す。
「企業には、情報通信技術(ICT)に精通した労働者や、新しいものを受け入れて学習する意欲のある労働者がますます必要となる」
アグネウス氏は、デジタル時代の労働者にとっての最大の課題は、「自分の好奇心を育て、食いっぱぐれのないように自分のスキルを絶えず向上させること」だと語った。
≫第4次産業革命でスイスの雇用はどう変わるか?
調査は、社会的・人間的・学際的な能力、いわゆる「ソフトスキル」が大いに求められており、発掘するのは難しいと指摘する。同様に重要なのは、共感や好奇心、根拠付け、学びたいという欲求、人間関係を形成し問題を解決する能力など、人間ならではの特質であるという。
「これらのスキルと感情的な知性はテクノロジーを補完し、機械に置き換えられるリスクを最小限に抑える」とアグネウス氏は述べる。
調査「技能革命2.0」
マンパワー社の調査は昨年10月、市場調査会社インフォコープによって実施された。
42カ国、6業界における雇用者1万9718人に、雇用市場の自動化の影響について尋ねた。
swissinfo.ch/ts
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最近のフラン高で競争力の低下を懸念したスイスの企業は、軒並みコストの安い海外に製造拠点を移した。契機は2015年1月、スイス国立銀行(中銀)が対ユーロ上限を撤廃し、ユーロが暴落したことにある。スイスの輸出業は打撃を受け、特に欧州市場は著しく影響を受けた。
生産拠点の海外流出を食い止め、国内企業が生き残りを図る頼みの綱は、最新のイノベーション技術だ。例えば人間と協働するロボット、生産ラインの欠陥を見つけるセンサー、全稼働部門を統括する高度なソフトウェアなど、それらが建設、組立から物流、発注に至るあらゆる部門で活躍する。
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