スイスの視点を10言語で

コロナウイルスかぎ分ける探知犬?スイスで訓練

軍用犬
スイス軍の軍用犬は爆発物や麻薬を嗅ぎ分けられるよう訓練されている © Keystone / Christian Beutler

スイスで現在、3匹の犬が新型コロナウイルスに感染した人々を嗅ぎ分ける訓練を受けている。成功すれば学校、職場、イベント、その他の人混みで感染を検知できるようになる。

独語圏の日刊紙ターゲス・アンツァイガーが報じた。同紙によると、ジュネーブ大学病院(HUG)がスイス軍、国連安全保安局と訓練プロジェクトを立ち上げた。訓練を受けているのはスイス軍のマリノアと呼ばれる犬種の犬1匹と国連安全保安局が所有する2匹で、3月末までに結果が分かる見込みという。

コロナ探知犬は他国でも同様の訓練が行われている。ドイツではテストの結果、94%の精度で、探知犬が人間の唾液サンプルからコロナウイルスを探知できることが分かった。感染者の細胞からは特有のにおいが出るため、探知が可能になる。

HUGのマヌエル・シブラー氏は同紙に、犬の嗅覚でウイルスを検出することは、既存の方法よりも安く、簡単で煩わしくない方法だと語った。

犬やハンドラーがさらされる感染リスクを抑えるため、実験では使用済みマスクではなく、汗のサンプルを使う。汗には活性ウイルスは含まれないが、臭いは変わっているため、実験には適しているという。

コロナ探知犬は駅や空港への派遣も可能だが、最終的には政治レベルでの決定が必要になる。


人気の記事

世界の読者と意見交換

ニュース

茶色い除湿器

おすすめの記事

ETHチューリヒ、気候に優しい除湿機を開発

このコンテンツが公開されたのは、 スイスの連邦工科大学チューリヒ校(ETHZ)は10日、電気を使わない除湿器を開発したと発表した。壁や天井の建築材として、空気中の湿気を吸収し一時的に蓄えることができる。

もっと読む ETHチューリヒ、気候に優しい除湿機を開発
Xマークの画面

おすすめの記事

スイスでX離れ進む

このコンテンツが公開されたのは、 スイスで「X」から撤退を表明する企業や著名人が相次いでいる。

もっと読む スイスでX離れ進む
ベルジエ報告

おすすめの記事

「スイス銀行のナチス関連口座は再調査を」 歴史家ら提唱

このコンテンツが公開されたのは、 スイス最大手のUBS銀行の資料室には、第二次世界大戦中の行動に関する秘密がまだ残されている可能性がある――。過去にスイスの銀行と独ナチス政権とのつながりを調査した歴史家、マルク・ペレノード氏は、再調査の必要性を強調する。

もっと読む 「スイス銀行のナチス関連口座は再調査を」 歴史家ら提唱
整備中の飛行機

おすすめの記事

スイス航空の緊急着陸 客室乗務員の死因は酸欠

このコンテンツが公開されたのは、 スイスインターナショナルエアラインズ(SWISS)のブカレスト発チューリヒ便が先月オーストリアのグラーツで緊急着陸した後、客室乗務員(23)が死亡した事件で、死因は酸欠だったことが分かった。複数のスイスメディアが報じた。

もっと読む スイス航空の緊急着陸 客室乗務員の死因は酸欠
署名の入った箱

おすすめの記事

国民投票に向けた署名がまたも偽造

このコンテンツが公開されたのは、 医療品の安定供給を求める国民投票に向けて集められた署名のうち、3600筆以上が無効な署名だったことが明らかになった。

もっと読む 国民投票に向けた署名がまたも偽造
エリック・ヘンニさん

おすすめの記事

スイスの柔道家エリック・ヘンニ、86歳で死去 東京五輪柔道銀メダリスト

このコンテンツが公開されたのは、 1964年東京オリンピックで銀メダルを勝ち取ったスイス人柔道家のエリック・ヘンニ(Eric Hänni)さんが25日、86歳で死亡した。スイス柔道・柔術協会が発表した。

もっと読む スイスの柔道家エリック・ヘンニ、86歳で死去 東京五輪柔道銀メダリスト

swissinfo.chの記者との意見交換は、こちらからアクセスしてください。

他のトピックを議論したい、あるいは記事の誤記に関しては、japanese@swissinfo.ch までご連絡ください。

SWI swissinfo.ch スイス公共放送協会の国際部

SWI swissinfo.ch スイス公共放送協会の国際部