スイスで自動車の排出ガスから生じる亜酸化窒素の量は少ない
© Keystone / Gaetan Bally
欧州の1000都市以上の都市の大気汚染度ランキングで、バーゼルなどスイスの主要都市は改善の余地が大きいことが示された。
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バルセロナ・グローバルヘルス研究所がスイス熱帯公衆衛生研究所(TPH)やユトレヒト大学と共同で、欧州の1000都市超の汚染物質を調べ、死亡リスクのランキング外部リンクを20日に発表した。
微粒子状物質(PM2.5)と二酸化窒素(NO₂)の2種類の汚染物質を調べた。NO₂は主に自動車の排気ガスに含まれる有毒ガス。PM2.5は産業、家庭用暖房、石炭や木材の燃焼など、他の燃料からも排出される。
PM2.5の測定値によると、スイスではバーゼル(468位)、ヴィンタートゥール(481位)、ジュネーブ(490位)、ビール(497位)で死亡リスクが高い。NO₂汚染ではスイス都市の順位はさらに悪く、バーゼル(91位)とチューリヒ(94位)の2都市が上位100位に入った。
欧州でNO₂に由来する死亡リスクが最も高いのはスペイン、ベルギー、イタリア、フランスの大都市だった。PM2.5 ではイタリア、ポーランド、チェコの死亡リスクが高い。最も安全な都市にはアイスランド、スウェーデン、フィンランド、ノルウェーなど北欧諸国が並んだ。
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