バーゼル大学外部リンクにある研究・教育用の小型原子炉が2020年に解体されることになった。小型原子炉は同大学で1959年から稼働していた。
このコンテンツが公開されたのは、
連邦原子力安全検査局(ENSI)外部リンクなどによると政府が2月、解体を承認した。小型原子炉は2013年10月31日を最後に稼働停止していた。1959年に導入されてから現在まで、同大学で物理・化学を専攻する学生1千人超が、この原子炉を使い応用放射線など外部リンクについて学んだ。解体申請は2017年2月に出ていた。
原子炉の解体に伴い、バーゼル市政府は1千万フラン(約11億円)の予算を計上した。
電力は2キロワット
原子炉「AGN-211-P」の電力はわずか2キロワット。浸漬式ヒーターが水を加熱するために使われる。バーゼル大は連邦政府の支援を受け、この原子炉を購入した。原子炉は1958年、ブリュッセル世界博覧会のモニュメント「アトミウム」の下に設置されていたもの。
炉内の濃縮ウランは、2015年に米国に送られた。13個の燃料要素(2.2キログラム)は現在、米サウスカロライナ州のサバンナリバーサイト外部リンクにある。一連の手続きは、過去に米国から第三国へ送られた濃縮ウランを回収する米国家核安全保障局のプログラムの一環。
おすすめの記事
重度障がい3歳女児を殺害した両親に禁錮8年判決 スイス
このコンテンツが公開されたのは、
スイス北部アールガウ州で、重度の障がいを持つ娘(3)を殺害したとして、地方裁判所は13日、両親を故意の殺人罪・殺人未遂罪でそれぞれ禁錮8年の実刑判決を言い渡した。
もっと読む 重度障がい3歳女児を殺害した両親に禁錮8年判決 スイス
おすすめの記事
キリスト絵画を的に射撃したスイス議員、辞職
このコンテンツが公開されたのは、
スイスの自由緑の党(GPL/PVL)チューリヒ支部に所属するサニヤ・アメティ氏(32)は9日、党の役職を辞すると発表した。自身のインスタグラムでキリストと聖母マリアを描いた絵画を的に射撃の練習をする写真を投稿し、大きな批判を浴びていた。
もっと読む キリスト絵画を的に射撃したスイス議員、辞職
おすすめの記事
スイス検察、国民投票の不正疑惑を捜査
このコンテンツが公開されたのは、
スイス検察当局は、国民投票の提起に必要な署名が偽造されたとの疑惑を捜査している。収集代行業者が過去の署名を使い回したり、金銭を見返りに署名を集めた可能性がある。
もっと読む スイス検察、国民投票の不正疑惑を捜査
おすすめの記事
1000人超でアルプホルン演奏 スイスで世界記録を更新
このコンテンツが公開されたのは、
スイスのニトヴァルデン準州クレヴェンアルプで31日、1000人以上のアルプホルン奏者が集まり、「アルプホルンを合奏する人数」の世界記録を更新した。
もっと読む 1000人超でアルプホルン演奏 スイスで世界記録を更新
おすすめの記事
社会民主党、収入約16億円で全政党トップ 政治資金報告書
このコンテンツが公開されたのは、
スイス連邦監査院(SFAO)が30日、2023年の政治資金報告書を発表した。
もっと読む 社会民主党、収入約16億円で全政党トップ 政治資金報告書
おすすめの記事
スイス政府、原発の新設解禁に前向き
このコンテンツが公開されたのは、
スイス連邦政府は28日、「すべての人にいつでも電気を:ブラックアウト(全域停電)を止めよ」と題するイニシアチブ(国民発議)に反対を表明した。ただ、新たな原子力発電所建設の解禁には原則として支持する考えを示した。
もっと読む スイス政府、原発の新設解禁に前向き
おすすめの記事
マッターホルンの麓町ツェルマット、日帰り客に入場料を検討
このコンテンツが公開されたのは、
スイスを代表する名峰マッターホルンの麓町ツェルマットは、日帰り観光客の多さに悩んでいる。 現在、入場料の徴収を検討中だ。
もっと読む マッターホルンの麓町ツェルマット、日帰り客に入場料を検討
おすすめの記事
パリ協定遠く…スイス全州で気候変動対策不十分 WWF調査
このコンテンツが公開されたのは、
世界自然保護基金(WWF)スイスは27日、スイスの全ての州でパリ協定の目標達成に向けた十分な取り組みが行われていないとの分析結果を発表した。
もっと読む パリ協定遠く…スイス全州で気候変動対策不十分 WWF調査
おすすめの記事
スーダン停戦交渉、和平合意なく終了
このコンテンツが公開されたのは、
スイス・ジュネーブ地方で10日にわたって行われたスーダン内戦の停戦協議が23日、停戦合意に達することなく終了した。
もっと読む スーダン停戦交渉、和平合意なく終了
おすすめの記事
スイス観光地ブリエンツの土砂災害 予想より被害深刻で鉄道路線に影響
このコンテンツが公開されたのは、
12日にスイス・ベルン州を襲った嵐の影響で土砂崩れなどの被害を受けた人気観光地ブリエンツ村の一部では、依然として閉鎖が続いている。
もっと読む スイス観光地ブリエンツの土砂災害 予想より被害深刻で鉄道路線に影響
続きを読む
おすすめの記事
放射性廃棄物処分 スイスで失敗した教訓を日本で生かそう
このコンテンツが公開されたのは、
「核のごみ」を安全で恒久的に処分することは、原子力生産国が何十年もの間直面してきた課題。今日で福島の原発事故から8年を迎える日本では、放射性廃棄物の地層処分場の候補地だったスイスのヴェレンベルクの実施計画で失敗した経験から得た知見が共有されている。日本における放射性廃棄物の処分場選びの第一歩として、放射性廃棄物処分に関する国民の理解を広めるのに役立っている。
もっと読む 放射性廃棄物処分 スイスで失敗した教訓を日本で生かそう
おすすめの記事
命を救うドローン 原発にも活用
このコンテンツが公開されたのは、
スタートアップ企業フライアビリティ社のドローンは、これまでは事実上アクセス不可能だった場所や、点検作業に大きなリスクや高いコストが伴う場所に入っていくことができる。今では原子力発電所や工業施設、警察や消防署で活用されるようになった。スイスの「ドローンバレー」における成功事例の代表格だ。
もっと読む 命を救うドローン 原発にも活用
おすすめの記事
スイスの原子力発電所でデータ改ざん
このコンテンツが公開されたのは、
スイスのチューリヒ近郊にあるライプシュタット原子力発電所で、実際は行われなかった安全試験に関する架空の報告書が作成されたことが判明した。スイス連邦原子力安全検査局はこれに対し、発電所を安全に運行する上で直接的な影響は出なかったと主張している。
もっと読む スイスの原子力発電所でデータ改ざん
おすすめの記事
ジュネーブ、フランスの原発計画に反発
このコンテンツが公開されたのは、
スイス・ジュネーブ当局は、近くのフランス南東部ビュジェ原子力発電所(稼動年数46年)に対して2回目となる訴状を提出した。原発がスイス住民にとって「大きなリスク」をもたらすとしている。
もっと読む ジュネーブ、フランスの原発計画に反発
おすすめの記事
2060年には灼熱がスイスを襲う?
このコンテンツが公開されたのは、
都心で40度超の猛暑、長期化する干ばつ、雪のほとんどない冬。約40年後のスイスは、ちょうど現在の地中海性気候のようになっているかもしれない。この気候変動がスイス社会、アルプスの観光業、そして環境に与える影響とは?
もっと読む 2060年には灼熱がスイスを襲う?
おすすめの記事
住民投票に目覚めた台湾、背景にはスイスの支援
このコンテンツが公開されたのは、
台湾では24日、統一地方選挙に加えて10件もの住民投票が行われる。台湾で直接民主制が強化された背景には、地球半周分も離れたスイスの支援があった。
もっと読む 住民投票に目覚めた台湾、背景にはスイスの支援
おすすめの記事
IEA、スイスにEU電力市場への参入を推奨
このコンテンツが公開されたのは、
国際エネルギー機関(IEA)は8日発表したスイスのエネルギー政策報告書で、スイスは脱原発計画により低炭素社会を維持しにくくなると指摘した。欧州連合(EU)と交渉中の枠組み条約において、EU電力市場に加わる方向で交渉を進めるべきだと推奨した。
もっと読む IEA、スイスにEU電力市場への参入を推奨
おすすめの記事
スイス原発、廃炉費用の試算が11億フラン増加
このコンテンツが公開されたのは、
スイス連邦環境・運輸・エネルギー・通信省は12日、スイス国内の原子力発電所5基の廃炉関連費用が245億8100万フラン(約2兆7300億円)になるとの試算を発表した。これまでの民間推計より11億フラン多い。費用を拠出する電力会社は反発している。
もっと読む スイス原発、廃炉費用の試算が11億フラン増加
おすすめの記事
原発事故取材7年 おしどりマコ・ケンさん、チューリヒで初講演
このコンテンツが公開されたのは、
2011年3月11日の東日本大震災以降、福島第一原発事故の取材を続けている芸人のおしどりマコ・ケンさんが8日、チューリヒ市内で講演し、原発事故から7年経った日本の現状について語った。
もっと読む 原発事故取材7年 おしどりマコ・ケンさん、チューリヒで初講演
swissinfo.chの記者との意見交換は、こちらからアクセスしてください。
他のトピックを議論したい、あるいは記事の誤記に関しては、japanese@swissinfo.ch までご連絡ください。