スイスの「危険な暑さ」ってどんなもの?

スイスは今週、全国的に大型の熱波に見舞われている。スイス気象台は2015年以来、4年ぶりに高温警報を発した。

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熱波がスイスを覆うのは25~27日とみられ、一部地域では最高気温が摂氏40度を越えるとも予想されている。
スイス政府の「自然災害ポータル外部リンク」は、熱波を「人の健康に危険をもたらしうる、極めて強い熱性ストレス」と定義。「スイスの熱波は通常、高気圧と南・西南寄りの気流が同時発生し、温かく乾いた空気がアルプス地域に押し出されることによって発生する」と説明する。
スイス気象台MeteoSwissは、気温や湿度などから算出した高温指標に基づいて警報を発する。警報は記者発表や文字多重放送を通じて報じられ、オンライン外部リンクでも随時更新される。
高温指標外部リンクが3日連続で90以上になると「危険度3」になる。これは1日のうち最も暑い時間帯に、気温29度・湿度75%から34度・30%に達する場所が出てくる。スイスでは24日午後からまさにこの状態が発生している。
高温指標93以上が5日以上続くと、「危険度4」が出される。この場合は気温29度・湿度80%から35度・30%の地域が出現する。25日正午から、バーゼル地域やヴァレー(ヴァリス州)では危険度4が予想されている。
ともに熱けいれんなど熱中症になるリスクがある。危険度3は「危険が大きい」、危険度4は「深刻な」危険がある。気象台によると、前回危険度4が発せられたのは2015年で、この年スイスは過去最高気温を記録した。
雪崩や洪水など他の災害警報と異なり、高温警報に1、2、5はない。「危険度3、4より深刻な熱波がこの緯度で発生するとは考えにくいため」(スイス気象台)だ。
地域にもよるが、30度超えは次第にスイスでも日常になりつつある。例えばルツェルン州の真夏日は2000年以降、増加傾向にある。
スイスの観測史上最高気温は2003年8月11日、グラウビュンデン州グローノで記録された41.5度。だがこれは旧式の百葉箱で観測された気温で、現在の設備よりも数度高めに測定される傾向があった。
(英語からの翻訳・ムートゥ朋子)

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