ETHZがストレス測定器を開発
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連邦工科大学チューリヒ校の研究者たちが、毎日のストレス度を計測する測定器を開発した。
いずれ、燃え尽き症候群や欝 ( うつ ) などの疾患の予防改善につながると期待されている。
種々の計測方法が不可欠
連邦工科大学チューリヒ校 ( ETHZ ) が3月8日に発表したところによると、電子工学研究所のベルト・アルンリヒ氏のチームが開発した「ストレス・アシスタント ( Stress-Assistent ) 」はストレスに関するさまざまな指標を分析することができる。
ストレス・アシスタントでは、指の皮膚の導電率、心拍数、呼吸数、唾液中のストレスホルモン「コルチゾール ( Cortisol ) 」の量を計測することができる。同チームはチューリヒ大学の心理学者と共同で、この新しい計測システムの信頼性をテストした。「簡単な計算テストを行う」という名目で協力を求められた被検者30人は、実際は限られた時間と諸制限の中で、コンピュータを使って難しい問題を解かなければならなかった。
テストの結果は良好で、皮膚の導電性の計測を通じてストレスのレベルを正しく認識できたケースは全体の83%に上った。ストレスがかかると、特に手のひらや足の裏の発汗が活発になる。
また、椅子に取り付けられた圧力センサーからも重要なデータが得られた。被検者のほとんどはストレスがかかると体を動かすことが多くなることから、この方法で全体の73%のストレスが確認された。しかし、ストレスがかかると逆に体を動かさなくなる人もいる。そのためアルンリヒ氏は、ストレスを正確に認識するためには種々の計測方法が必要だと語っている。
swissinfo.ch、外電

JTI基準に準拠
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