スイス・ロマンシュ語の2自治体がドイツ語圏に 話者数は安定
スイス連邦統計局は27日、2017年以来5年ぶりに言語圏の境界を改定したと発表した。ロマンシュ語圏だったグラウビュンデン州スールセス(人口2500人)と同ムントーニャ・ダ・ショーンス(同400人)がドイツ語圏に移った。
統計局外部リンクによると、ロマンシュ語圏に属する自治体はいくつか減っているものの、ロマンシュ語話者は約4万人で「何十年もの間」安定している。その4割はロマンシュ語地域(6割がグラウビュンデン州)に暮らす。
グラウビュンデン州の伝統的にロマンシュ語が話されていた自治体では、観光地化とともにドイツ語話者が増えた。20世紀後半を中心にいくつかの自治体がドイツ語圏に転じた。
2000年以降は境界線が安定していた。
基礎自治体はゲマインデ/コミューンとも呼ばれ、連邦政府と26州の下に位置するスイスの最小単位の行政区画。住民が選出した代表者によって統治され、多くの場合、教育、医療、交通、公安に関する意思決定を下す大きな裁量権を有する。徴税権もある。
2022年初め時点の自治体数は2148を数え、人口は約40人から40万人超(チューリヒ市)と幅広い。
自治体数は合併により減少しており、これが物議を醸している。弱小自治体を大きな自治体に統合する案に対しては強い抵抗運動が起きることが多いが、全国的に合併の流れは高まっている。
英語からの翻訳:ムートゥ朋子
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