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ダニ媒介脳炎の症例が増加 予防接種呼びかけ

マダニの写真
2017年はマダニ被害が特に多くなっている Keystone

スイス連邦内務省保健局によると、今年はマダニにかまれてダニ媒介脳炎にかかった人が過去10年で最も多くなった。同局は予防接種を受けるよう強く呼びかけている。

 同局のダニエル・コッホ氏は地域紙ターゲス・アンツァイガーの日曜版の取材に対し、ダニ媒介脳炎の症例増加は「不安な状況だ」と語った。今年、ダニ媒介脳炎の患者2人が死亡し、患者の半数以上が入院した。

 ダニ媒介脳炎はウイルス性の病気で抗生物質が効かない。保健局はマダニのリスクの高い地域に住む6歳以上の住民に、予防接種を受けるよう呼びかけている。マダニにかまれた後に発症するケースが多いためだ。

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スイスに旅行する際には、マダニに要注意!

このコンテンツが公開されたのは、 スイスでは今春、マダニが例年以上に発生している。外出のとき注意すべき場所や、スイスで旅行中、マダニから身を守るための対策をまとめた。 例年よりマダニが多いのは何故? 「冬の寒さが厳しかったせいで、今年の春は例年以上にマダニが発生している」とスイス・マダニ感染症連盟のノルベルト・シュッツ医師は言う。「12月と1月に地面が凍結していたため、マダニは休眠状態から目覚めて春に活動するためのエネルギーをその間に温存できた」のが原因だ。 マダニに噛まれると何が問題? マダニは3月から11月が活動のピークだ。マダニに噛まれると、やっかいな事になりかねない。皮膚にマダニがついているのを見つけた場合、まず反射的に手で取り除こうとするのが普通だろう。だが、マダニはピンセットを使って完全に取り除かなくてはいけない事はあまり知られていない。手で無理やり引っ張るのは危険だ。もしマダニの体の一部が36~48時間以上皮膚下に残ってしまった場合、そこから病原体が体内に侵入し、ライム病に感染する恐れがあるためだ。ダニ媒介性脳炎やその他の病気にかかる危険性もある。

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 保健局によると、最もリスクが高いのはスイス東部とヌーシャテル湖、ビール湖周辺。この地域でワクチンを済ませたのはこの地域の住民の6割以下だという。春に発症しやすいため、秋のうちに接種するのが望ましい。

 チューリヒ応用科学大学(ZHAW)が開発したスマートフォン用アプリ「Zecke外部リンク(マダニ)」は、スイス全土で過去2年間にマダニにかまれた場所のデータを見ることができる。

 スイスでダニ媒介脳炎の感染が広がっているのとは対照的に、隣国オーストリアでは人口の83%が予防接種を受けたことにより、症例が10年前の700件から80件に減った。

(英語からの翻訳・ムートゥ朋子)

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