スイスの法律には、どのような時に役所が外国人の帰化が取り消されスイス国籍を失うかが書かれている。
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スイスの国籍は永久のものではない。スイス国籍保有者はさまざまな理由で国籍を失うことがある。どのようなケースがあるのか、スイスの国籍法外部リンクをみてみよう。
国外に居住するスイス国籍保有者で、外国籍も保有する人は、スイス国籍を自らの意思で放棄できる。居住地の大使館か領事館で、「国籍からの離脱」を申請する。
両親のどちらかがスイス人で、国外で生まれ、外国籍を有する子供は、25歳でスイス国籍を失う。国籍を保持したければ、スイスの役所で申請するか書面で通知しなければならない。
この期限を過ぎてしまった場合でも、10年以内ならスイスの役所で国籍の再取得を申請できる。
最近の実例
シリア生まれのスイス人男性が10月末、フランス語圏のスイス公共放送(RTS)で、スパイとの疑いをかけられ国籍が無効になる恐れがあると語った。男性は過去1年半、スパイとの告発内容を閲覧できるよう求めたが、当局はこれを許していない。ジュネーブ州は男性の帰化を無効にしようとしているが、スイスのメディアは処罰的な措置を取るには証拠が十分でないと批判している。
ジハード(聖戦)に参加するために中東に向かう二重国籍者に対しては、無効手続きがとられている。だがこれまでのところ成果は乏しい。最初の事例は2016年に公の話題になったチューリヒ州ヴィンタートゥーアに住むクリスティアン・I氏だ。シリアのイスラム系グループに繋がりを持ち、首で切断された頭部を手に持った写真を公開した。ただI氏がシリアで死亡したため、国籍の無効化手続きは中断された。
帰化後8年間は国籍取得が無効になる場合がある。帰化手続きで誤った申告がなされた場合や重要な事実を隠していた場合に、連邦司法警察省移民局はこの無効措置をとることができる。つまり架空の婚姻など不正・虚偽の情報を与え、不公平で詐欺的な行為をとった場合だ。毎年約50人が移民局によって国籍を無効にされている。スイス以外の国籍を放棄してしまっていた場合は、再度国籍を申請しなければ無国籍になってしまう。
無効措置から2年経たなければ新たな帰化を申請できない。
国籍法は、スイスの利益や評価を著しく害する振る舞いをした二重国籍者から、スイス国籍をはく奪することができると定める。スパイや外交上の反逆のほか、テロや過激主義、組織犯罪に関連した犯罪、大量虐殺、人道に対する罪や戦争犯罪がこれに含まれる。スイスと他の国との良好な関係を恒久的に危険にさらす場合も、国籍がはく奪される可能性があります。はく奪は裁判所がこれらの罪を犯したと裁定し、また別の国籍を持っている場合に限られる。
これまでのところ、二重国籍者からスイス国籍がはく奪された事例はない。
出典:スイス連邦司法警察省移民局
(独語からの翻訳・ムートゥ朋子)
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