履歴書はEメールで
求人の大部分がインターネットを通じて行われるようになり、それとともに電子で送られて来る履歴書の数も増えている。履歴書の郵送を求めるスイスの企業はまだ全体の4分の1を占めているが、今回の調査で初めてEメールによる応募が郵送を上回った。
これは「モンスター・ドット・シーエイチ ( Monster.ch ) 」が5月18日に発表した「スイスの人材募集の傾向2010年」の調査結果だ。
郵送も根強く残る
調査を実施したのはドイツのバンベルク ( Bamberg ) およびフランクフルト・アム・ライン ( Frankfurt am Main ) にある大学の「人的資源情報システムセンター ( CHRIS ) 」で、2009年10月から12月までの3カ月間、スイスのトップ500企業を対象に行った。包括的な調査を行い、スイスの人材調達に関する主な傾向と労働市場の発展に関する経済界の評価をまとめることが目的だ。
求人に対する応募には一般に三つの方法がある。従来通り書類を郵送する方法、書類をEメールで送信する方法、そして企業のウェブサイトやオンライン求人のフォームに記入して送信する方法だ。
ネット上で公開される求人広告が増えていることから、電子を利用した履歴書の数が増えるのも当然。2009年にはスイスの大企業の42.2%がEメールによる応募を求めた。だが、従来の郵送を好む企業も依然として4分の1に及んでいる。これは前年比5.4ポイントの増加だ。インターネット上の応募用紙で応募する方式も4.7ポイント増で、全体では17.2%を占めた。はっきりとした応募方法を定めていない企業は15.6%だった。
一方、応募する側を見ると、2007年には書類の6割近くがまだ郵送されていたが、2009年には44.5%まで減少した。これに対し、Eメールで送信される応募は45%とわずかながら初めて郵送を上回った。Eメール以外の方法も含めた電子媒体を利用した応募は全体で54.5%に及ぶ。
今回の調査で、企業の人事関係者は、長期的にはすべての応募書類がデジタル化されるべきだと考えていることがわかった。また、5年後には郵送が現在より約3分の1減少、Eメールが半数以上に増加、ネット上の用紙での応募はやや減少すると予想している。
swissinfo.ch、外電
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