国際サッカー連盟(FIFA)の会長選が5日、パリで行われ、スイス出身のジャンニ・インファンティーノ会長が再選を果たした。ほかの立候補者はなかった。任期は2023年まで。
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インファンティーノ会長は再選を受け「有毒で、もはや犯罪組織に近い存在から、FIFAは本来あるべき姿に戻った。FIFAはサッカーをきちんと管理する」とコメント。FIFAは昨今、汚職問題などで揺れたが「FIFAに汚職が入り込む余地はもうない。ゼロ・トレランスだ」と強調した。
FIFAはチューリヒに本部がある。汚職問題で前任者のジョセフ・ブラッター氏が辞任し、2016年に後を継いだのがインファンティーノ会長だった。スキャンダルの影響が尾を引いた3年間だったが、インファンティーノ会長は、汚職の証拠は見つかっていないとした。
インファンティーノ会長は「この3年4カ月は完璧ではなかった。私は間違いを犯した。それを改善しようとしてきた。だが今日、この選挙の日、誰も危機のことを話題にしない。スキャンダル、汚職のことを話す人はもう誰もいない」として、FIFAが汚職問題から完全に脱却したと強調した。
2018年のワールドカップロシア大会は、15~18年期で10億5千万ドル(約1200億円)という大きな利益をFIFAにもたらした。ロシア大会自体の売り上げは46億ドルに上り、FIFAの資産は80%増の27億5千万ドルに達した。
過去数年間、FIFAの汚職問題に対する内部調査で、多くの連盟幹部が解任され、サッカー界での活動停止処分を受けた。スイスなどの検察が、汚職事件を捜査中だ。
FIFA改革にかかわったスイス人弁護士マーク・ピース氏らは、インファンティーノ会長の権威的なリーダーシップを批判。また捜査が終わっていない段階で、スイス・ヴァレー州の検察官が、インファンティーノ会長とスイス連邦検察庁長官の非公式の会合を仲介したと一部で報じられ、物議を醸した。ただこれに関し、贈収賄などの証拠は見つからなかったとして捜査は終了した。
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