国際サッカー連盟(FIFA)の汚職問題に関与したとして、スイス連邦検察庁が捜査していた欧州サッカー連盟(UEFA)のミシェル・プラティニ前会長(62)は、自身に対する疑いが晴れ、起訴はされないと発言した。プラティニ氏は再びサッカー界に舞い戻る意向を示した。
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プラティニ氏は声明で「数年にわたる捜査を経て、スイス連邦検察庁はFIFAの一連の行為に関する私への嫌疑を解き、起訴はしないと正式に認めた」と語った。
フランスの日刊紙ル・モンド外部リンクも、スイス連邦検察庁がプラティニ氏の弁護士に出した24日付の文書を引用する形で、同様の内容を報じた。
しかしスイス連邦検察庁のアンドレ・マーティ報道官はドイツの通信社に「手続きはまだ進行中。(プラティニ氏側の見解は)間違った解釈だ」と否定した。またAFP通信に対し、ゼップ・ブラッターFIFA前会長への捜査は「まだ終わっていない」とした。
倫理違反
プラティニ氏はFIFAに対し、自身への活動停止処分を取り消すよう求めている。しかしFIFAはプラティニ氏の処分はスイス国内法ではなくFIFAの倫理違反に対するものだとして、取り消しは行わない考えだ。
FIFAはAFP通信に対し、声明で「プラティニ氏がスイス国内の刑事捜査の対象でなかったことはこれまでも分かっていた」と述べた。
プラティニ氏は2011年にFIFAから200万フラン(約2億2千万円)を不正に受給したとして、2015年、サッカー界での活動停止処分を受けた。この金銭の授受は、ブラッター前会長が承認していた。
FIFAの倫理委員会は、ブラッター氏が会長再選に向けて動いていた時期と金銭の支払いの時期が重なっており、透明性に欠けるなどと判断した。ブラッター氏、プラティニ氏の二人はいずれも否定している。
プラティニ氏の処分は当初8年間だったが、スイス・ローザンヌにあるスポーツ仲裁裁判所(CAS)が4年に減免した。
プラティニ氏は「いつ、どこに、どのような形で、それはまだ分からないが、サッカー界に必ず戻ってくる」と話している。
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ブラッター氏と、欧州サッカー連盟(UEFA)の会長を務めるプラティニ氏は活動停止処分の間、サッカー関連の活動に参加できなくなる。FIFAの倫理委員会は、両氏がスイス検察当局から背任や横領などの疑いで捜査を受けていることを、今回の処分の理由に挙げている。
ブラッター氏は、2011年にプラティニ氏への報酬として、200万スイスフラン(約2.5億円)をFIFAから不正支出した疑いが持たれている。
倫理委員会はまた、フランスのジェローム・バルク事務総長(55)に90日間の活動停止処分、韓国の鄭夢準(チョン・モンジュン)元FIFA副会長(63)に6年間の活動停止処分を下している。ブラッター氏の後任として有力視されていた鄭氏には、さらに10万フランの罰金が言い渡されている。
会長代行はカメルーンのイッサ・ハヤトウ副会長(69)が務める。しかし、英国放送協会(BBC)や英紙サンデー・タイムズは2010年と11年、テレビ放映権および22年W杯カタール大会の開催地決定を巡る汚職にハヤトウ氏が関わっているとの報道をしている。
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ブラッター会長の辞任 スイス各紙の動揺
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国際サッカー連盟(FIFA)のゼップ・ブラッター会長が2日、チューリヒで緊急記者会見を開き辞任を表明した。なぜ再選4日後に辞任を決めたのか?スイスのメディアでは動揺が広がっている。
「会長の座を退くことなど毛頭ないと話していた彼がなぜ突然こうした行動に出たのか?FIFAの幹部の多くが汚職に手を染めていたことについて、自分は関係ないと繰り返し語っていたのにどうして?」と、ターゲス・アンツァイガー紙は問いかける。
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FIFAの複数幹部をチューリヒで逮捕
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スイス警察は27日、米司法省の要請に基づき、国際サッカー連盟(FIFA)の幹部6人を汚職容疑で逮捕した。複数の幹部がFIFAの次期会長選を2日後に控え、チューリヒの高級ホテルに集まっていた。
6人の中には、エドゥアルド・リー(北中米カリブ海サッカー連盟役員、コスタリカサッカー協会会長)も含まれている。スイス司法当局が出した声明によれば、これら幹部は、これまでに9500万フラン(約120億円)を超える賄賂を受け取っていた疑いが持たれている。
スポーツメディアやプロモーション企業は1990年代初期から現在に至るまで、FIFAの職員や幹部、さらにFIFAの下部組織に対しリベートを渡し、見返りに「中南米で開催されるサッカー大会のメディア、マーケティングおよびスポンサーの権利を獲得していた」とされており、現在、ニューヨーク東地区の米連邦地検が捜査を進めている。
逮捕された幹部6人の身柄は現在、スイス国内で拘束されており、近く米国に移送される予定。
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