スイスで1980~90年代、最も有名な銀行強盗と呼ばれたユーゴ・ポルトマン受刑者(58)が、35年の服役を経て仮釈放が認められた。
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チューリヒ州裁判所が4日、ポルトマン受刑者の仮釈放申請を認めた。同受刑者が逮捕されたのは19年前、グラウビュンデン州の刑務所を脱獄後、トゥールガウ州ホルンで2人と共謀し、銀行強盗を働いた。計4件の銀行強盗を働いた罪で懲役9年の判決を受け収監されていたが、弁護人が同受刑者の年齢を理由に仮釈放申請を申し立てた。
出所は7月16日の予定。3年間の保護観察付きで、期間中は関係機関に生活実態などを報告する義務がある。
ポルトマン受刑者はフランスの外人部隊出身。規則を遵守しない場合は保護観察が延長される。
銀行強盗犯としての「キャリア」
ポルトマン受刑者は1983年、チューリヒ州ヴァリセレンとディエーティコンの銀行支店で2件の強盗事件を起こした。懲役刑を受けて服役後、脱獄を複数回試みたという。
88年に一時的な仮釈放により出所後、チューリヒ州アドリスヴィールで再び銀行強盗を企て逮捕された。
この罪で服役中の92年、山での受刑者マラソンに参加する許可を与えられたポルトマン受刑者は、ゴールラインを踏んだ直後に逃走。再び身柄を拘束され、さらに5年の懲役刑が追加された。
99年2月には、雪で高さ4メートルの山を作り、「脱獄王」と呼ばれていた仲間の男と脱獄。その後、ホルンで再び銀行強盗事件を起こして逮捕され、さらに9年の懲役判決を受けた。
収監中の2011年12月~12年2月にはハンガーストライキを敢行。仮釈放が認められなくなる可能性が浮上したことに抗議するためだったという。
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