ネットフリックスやスポーティファイなどのビデオや音楽ストリーミングサービスは若年層でますます人気が高まっている
Keystone
スイスでは、ネットフリックスやスポーティファイといったストリーミングサービスが特に若年層で人気だが、スイス全体で見ると、利用頻度の高いメディアは依然としてテレビやラジオであることが分かった。
このコンテンツが公開されたのは、
2018/11/22 12:00
21日に発表された電子メディアの調査「ディジ・モニターdigiMonitor 外部リンク 」によると、ビデオストリーミングサービスを提供するネットフリックスは今年利用者数が大幅に増え、約60万人の新規加入者を記録。今や150万人のユーザーを抱える。音楽ストリーミングサービスのスポーティファイのユーザー数は約130万人だ。調査は、スイスのドイツ語圏とフランス語圏で15歳以上の1772人を対象に電話インタビューで行われた。
同調査によれば、15〜24歳の若年層の半分以上が少なくとも「時々」ネットフリックスで映画やシリーズ番組を観るという。またスポーティファイは、利用人数では劣るものの、サービスがより集中的に使用される傾向にある。
こういった新しいサービスの台頭にもかかわらず、スイスでは依然として伝統的なメディアの利用が最も多く、調査ではテレビを「時々見る」人が92%、「毎日見る」人が62%だった。ラジオの場合、91%は「時々聞く」、66%は「毎日聞く」という結果が出た。
無料で利用できる動画共有サイト、ユーチューブの場合、「時々利用する」ユーザーが66%、「毎日利用する」ユーザーが25%。これは利用者数がテレビより200万人少ない。
映画館の人気も依然として根強い。過去6カ月間に少なくとも1回映画館に行った人は48%。25歳未満の人に限れば、この数字は80%に上昇した。
人気が薄れるフェイスブック
スマートフォン向けのメッセンジャーアプリWhatsApp(ワッツアップメッセンジャー)は96%が「時々」、89%が「毎日」と、ほぼ全ての若者が利用している結果が出た。次に利用頻度が高いのはソーシャルメディアサイトのインスタグラム(73%が「時々」利用)とスナップチャット(71%が「時々」利用)だった。
それに対し、フェイスブックは人離れが加速。4年前は若年層の80%以上が「時々利用」していたが、現在はわずか50%に減少。フェイスブックのユーザーの平均年齢は40歳で、これはインスタグラムのユーザーの平均年齢より8歳上、スナップチャットのユーザーより15歳上と若者離れが進んでいる。
おすすめの記事
世界で最も急勾配のロープウェイがスイスで開業
このコンテンツが公開されたのは、
2024/12/18
スイス中部ベルナーオーバーラント地方のシュテッヘルベルクとミューレンの間に、世界一急勾配のケーブルカーが開業した。
もっと読む 世界で最も急勾配のロープウェイがスイスで開業
おすすめの記事
2025年のスイス連邦大統領はカリン・ケラー・ズッター氏
このコンテンツが公開されたのは、
2024/12/16
スイス連邦議会は11日、カリン・ケラー・ズッター副大統領兼財務相(急進民主党、60歳)を新大統領に選出した。新副大統領にはギー・パルムラン経済・教育・研究相(国民党、65歳)が選ばれた。
もっと読む 2025年のスイス連邦大統領はカリン・ケラー・ズッター氏
おすすめの記事
医療費の高騰、依然としてスイス国民の最大の関心事 調査
このコンテンツが公開されたのは、
2024/12/13
大手金融機関UBSが12日発表した調査「心配事バロメーター」によると、依然として医療費と健康保険料の高騰が最大の懸念事項だったことが分かった。環境と年金も懸念事項にあがっている。
もっと読む 医療費の高騰、依然としてスイス国民の最大の関心事 調査
おすすめの記事
スイス連邦工科大、留学生の授業料3倍引き上げ決定 25年秋学期から
このコンテンツが公開されたのは、
2024/12/12
スイス連邦工科大学チューリヒ校(ETHZ)と同ローザンヌ校(EPFL)が、留学生の授業料をスイス人学生の3倍に引き上げ、2025年秋学期から1学期当たり2190フランにすることを決めた。
もっと読む スイス連邦工科大、留学生の授業料3倍引き上げ決定 25年秋学期から
おすすめの記事
世界最古の原子力発電所、2033年に稼働終了
このコンテンツが公開されたのは、
2024/12/06
スイスの電力会社アクスポは5日、世界で最も古いベツナウ原子力発電所の稼働を2033年に終了すると発表した。33年までの運転継続にかかる追加事業費は3億5000万フラン(約600億円)を予定している。
もっと読む 世界最古の原子力発電所、2033年に稼働終了
おすすめの記事
スイスのドライバー、2割が飲酒運転
このコンテンツが公開されたのは、
2024/12/04
欧州など39カ国のドライバーを対象にした調査で、スイスでは2割超が飲酒運転をしたことがあると回答した。
もっと読む スイスのドライバー、2割が飲酒運転
おすすめの記事
狩猟中の事故で男性死亡 スイス西部
このコンテンツが公開されたのは、
2024/12/04
先月29日午後、スイス西部ヴォー州で64歳の男性が狩猟中に死亡した。イノシシを撃とうとした 猟友会のメンバーに射たれた。
もっと読む 狩猟中の事故で男性死亡 スイス西部
おすすめの記事
自殺カプセル「サルコ」運営団体代表が釈放 70日拘束
このコンテンツが公開されたのは、
2024/12/03
今年9月にスイスで初めて使われた自殺カプセル「サルコ」について、連邦内閣は、当分の間、立法措置は必要ないとの見解を示した。サルコ運営団体は2日、身柄を拘束されていたフロリアン・ヴィレ代表が釈放されたと発表した。
もっと読む 自殺カプセル「サルコ」運営団体代表が釈放 70日拘束
おすすめの記事
スイス在住長者番付2024 トップはシャネルのオーナー
このコンテンツが公開されたのは、
2024/12/03
スイスの金融誌ビランツがまとめた長者番付2024年版によると、スイス在住の富豪トップに輝いたのは、仏高級ブランド・シャネルのオーナー家族の1人、ジェラール・ヴェルテメール氏だった。上位の顔ぶれはほぼ前年と同じだが、香料メーカーのフィルメニッヒ(Firmenich)創業家が初のトップ10入りを果たした。
もっと読む スイス在住長者番付2024 トップはシャネルのオーナー
おすすめの記事
スイス、ポイ捨て「少ない」8割 アンケート調査
このコンテンツが公開されたのは、
2024/11/29
スイス・ポイ捨て防止コンピテンスセンター(IGSU)の年次アンケート調査によると、「スイスでは多くのゴミが適切に処理されていない」と考える人は16%にとどまった。
もっと読む スイス、ポイ捨て「少ない」8割 アンケート調査
続きを読む
次
前
おすすめの記事
「ゲーム障害」が初の疾病認定 スイスのゲーム障害はどのくらい深刻なのか
このコンテンツが公開されたのは、
2018/06/20
世界保健機関(WHO、本部ジュネーブ)が、ビデオゲームなどのやり過ぎで日常生活に支障をきたす「ゲーム障害(Gaming disorder)」を初めて疾病に認定した。スイスではインターネットの利用方法に「問題がある」人が約7万人いるとされるが、数値は過去5年で横ばい状態だ。
もっと読む 「ゲーム障害」が初の疾病認定 スイスのゲーム障害はどのくらい深刻なのか
おすすめの記事
スイスのメディア改革新戦略とは
このコンテンツが公開されたのは、
2018/08/27
「フェイクニュース」から読者離れ、広告収入減まで、メディア業界は多くの試練にさらされている。そんな中登場した「メディア改革新戦略(Initiative for Media Innovation、略称IMI)」は、デジタル時代に報道各社が活躍できる新しい方法を見いだそうとしている。
もっと読む スイスのメディア改革新戦略とは
おすすめの記事
SNSを駆使し有権者を動かすスイスのデジタル政治活動家
このコンテンツが公開されたのは、
2018/08/17
背の高いその青年はカジュアルな服装で、あごのあたりに無精ひげを生やし、親しみやすい黒っぽい目をした、一見どこにでもいる普通の若者だ。この数カ月の間にいくつかの新聞で描写されていた通りだ。
もっと読む SNSを駆使し有権者を動かすスイスのデジタル政治活動家
おすすめの記事
フェイスブックが操る民主主義 政治学者が懸念
このコンテンツが公開されたのは、
2017/08/11
インターネットなど情報技術を通して市民が積極的に政治に参画する「eデモクラシー」は、直接民主制の代表国スイスでどれほど浸透しているのだろうか?ネット上の政治広告、フェイスブックが支えるeデモクラシーの問題点、今後の傾向について、政治学者でネット活動家のアドリエンヌ・フィヒター氏に話を聞いた。
スイスインフォ: PolitikAdsとは何ですか?
アドリエンヌ・フィヒター: PolitikAdsとは政党がフェイスブックやツイッターに出す広告のことで、内容はユーザーに応じて変えられている。
もっと読む フェイスブックが操る民主主義 政治学者が懸念
おすすめの記事
スイスでネットショッピングが激増
このコンテンツが公開されたのは、
2018/02/21
スイスの2017年のネット販売額は86億フラン(約9890億円)と、前年に比べ10%増加。外国からの商品流入額は16億フランで同23%増えた。
もっと読む スイスでネットショッピングが激増
おすすめの記事
相次ぐネット通販詐欺 スイス仏語圏中心に
このコンテンツが公開されたのは、
2018/05/09
他人の住所を使い、代金を支払うことなく商品を盗むネット通販詐欺被害が、スイスのフランス語圏を中心に相次いでいる。
もっと読む 相次ぐネット通販詐欺 スイス仏語圏中心に
おすすめの記事
「フェイク(偽)ニュース」からいかに選挙を守るか?
このコンテンツが公開されたのは、
2018/11/05
直近の例に、マケドニアの国名変更の是非を問う国民投票がある。マケドニアの国名は長い間、同国の北大西洋条約機構(NATO)と欧州連合(EU)加盟への障壁となってきた。同国の場合、投票結果を有効とするためには投票率50%が必…
もっと読む 「フェイク(偽)ニュース」からいかに選挙を守るか?
swissinfo.chの記者との意見交換は、こちらからアクセスしてください。
他のトピックを議論したい、あるいは記事の誤記に関しては、japanese@swissinfo.ch までご連絡ください。