スイスの視点を10言語で

ロジャー・フェデラー、スイスの公式ブランドアンバサダーに就任

Roger Federer
政府観光局は、報酬はスイスやアフリカ南部の恵まれない子供たちを支援するロジャー・フェデラー財団に寄付するとしている Keystone / Mark Dadswell

スイス観光の公式ブランドアンバサダーに、男子テニスのロジャー・フェデラー選手(39)が就任した。新型コロナウイルスのパンデミック(世界的流行)によって大打撃を受けた母国観光業界のプロモーション活動を後押しする。

政府観光局が29日、発表した。テニスの4大大会男子シングルスで史上最多20回の優勝を誇るフェデラー選手は今後、長期に渡り、同局と連携してスイスの「エネルギーをくれる自然(energising nature)」の魅力を発信していく。

フェデラー選手は就任にあたり公開された政府観光局とのインタビュー映像で、「コートに立つときはいつも、スイスを代表していると感じている。ツアー参戦の22年間、それをとても誇りに思ってきた」とキャリアを振り返った上で、「いつもアンバサダーのような気持ちで人と接してきた。だから今回の就任は実に論理的なステップだった」と語った。

観光危機

政府観光局は、欧州都市を皮切りに、米国、アジア太平洋地域など、世界各地で共同プロモーションを行う予定。同局は「戦後最悪の観光危機に見舞われた今、緊急支援が必要だ」と述べた。

スイスのホテル業界全体の昨年の宿泊件数は、前年に比べ4割減少した。国外からは66%減と、新型コロナウイルスの影響が特に大きかった。

観光大使としての活動でフェデラー選手が受け取る報酬は明らかにされていない。だが政府観光局は、報酬はスイスやアフリカ南部の恵まれない子供たちを支援するロジャー・フェデラー財団に寄付するとしている。フェデラー選手は、スイスの公園整備に充てられるだろうと話した。

人気の記事

世界の読者と意見交換

ニュース

牧草をはむ牛

おすすめの記事

スイス、PFASの規制強化を検討

このコンテンツが公開されたのは、 スイス連邦政府は「永遠の化学物質」の異名を持つ有機フッ素化合物(PFAS)の規制強化に着手した。飲み水の上限値は来年から引き下げられる。

もっと読む スイス、PFASの規制強化を検討
ツークの街並み

おすすめの記事

スイス検査・認証SGSが本社移転 ジュネーブからツークへ

このコンテンツが公開されたのは、 世界有数の試験・検査・認証機関であるスイスのSGSは、本社をジュネーブ州からツーク州に移転する。大手多国籍企業の移転は、ジュネーブ州の税収にも影響を及ぼしそうだ。

もっと読む スイス検査・認証SGSが本社移転 ジュネーブからツークへ
鏡を見るバレエダンサー

おすすめの記事

ローザンヌ国際バレエコンクール2025始まる 日本から13人出場

このコンテンツが公開されたのは、 スイス西部ローザンヌで2日、第53回ローザンヌ国際バレエコンクールが始まった。23カ国から集まった85人の若手ダンサーが8日の最終選考進出を目指し、さまざまな課題曲に挑戦する。

もっと読む ローザンヌ国際バレエコンクール2025始まる 日本から13人出場
自転車で遊ぶ子ども

おすすめの記事

スイス政府、国際養子縁組を禁止へ

このコンテンツが公開されたのは、 スイス連邦政府は29日、国外から子どもを迎える国際養子縁組を将来的に禁止する意向を表明した。虐待防止措置の一環としている。

もっと読む スイス政府、国際養子縁組を禁止へ
生殖治療の画像

おすすめの記事

スイス、全てのカップルへの精子・卵子提供を合法化へ 政府方針

このコンテンツが公開されたのは、 スイス政府は29日、生殖補助医療法を改正し、カップルに対する卵子提供を合法化する方針を発表した。政府はまた既婚・未婚問わず全てのカップルへの精子・卵子提供を解禁する意向を示した。

もっと読む スイス、全てのカップルへの精子・卵子提供を合法化へ 政府方針
研究施設で働くマスク姿の人

おすすめの記事

スイスに感染症情報解析センター発足

このコンテンツが公開されたのは、 感染症に関する情報を収集・解析する「病原体バイオインフォマティクスセンター(CPB)」が23日、スイスの首都ベルンに新設された。集約したゲノムデータを管理・解析し、スイスの感染対策を改善する役割を担う。

もっと読む スイスに感染症情報解析センター発足
茶色い除湿器

おすすめの記事

ETHチューリヒ、気候に優しい除湿機を開発

このコンテンツが公開されたのは、 スイスの連邦工科大学チューリヒ校(ETHZ)は10日、電気を使わない除湿器を開発したと発表した。壁や天井の建築材として、空気中の湿気を吸収し一時的に蓄えることができる。

もっと読む ETHチューリヒ、気候に優しい除湿機を開発
Xマークの画面

おすすめの記事

スイスでX離れ進む

このコンテンツが公開されたのは、 スイスで「X」から撤退を表明する企業や著名人が相次いでいる。

もっと読む スイスでX離れ進む

swissinfo.chの記者との意見交換は、こちらからアクセスしてください。

他のトピックを議論したい、あるいは記事の誤記に関しては、japanese@swissinfo.ch までご連絡ください。

SWI swissinfo.ch スイス公共放送協会の国際部

SWI swissinfo.ch スイス公共放送協会の国際部