スイス西部ローザンヌの市役所
© KEYSTONE / LAURENT GILLIERON
スイス西部のフランス語圏ヴォー州ローザンヌ市で、異性との握手などを拒んだイスラム教徒の男女2人の国籍取得が認められなかったことがわかった。
このコンテンツが公開されたのは、
ローザンヌ市当局は17日付けの声明外部リンクで、異性との握手や異性からされた質問への回答を拒んだイスラム教徒夫婦の国籍取得を認めなかったことを明らかにした。
スイス国籍の申請者は通常、スイス社会に十分に溶け込み、法律を守り、スイス国内外の安全を脅かさない人物であるかどうかを面接で審査される。夫婦の面接は今春に行われた。
>>スイスの国籍取得についてもっと読む
今回の決定について当局は、「この夫婦は面接で、異性からの質問への回答を拒否するなど差別的な行動をとった」とし、「このような態度はスイスの憲法の基本的な原則、および社会の軸となる男女平等に対する意識が欠けている。このようなことからこの夫婦が(国籍取得の)条件を満たしていないと判断した」と説明した。
また、連邦法および州法に則り「国籍取得申請者はスイスと州のコミュニティーにしっかりと溶け込み、スイスの社会と憲法に根ざした生活を送り、スイスの法律を守らなければならない」と付け加えた。
同自治体で国籍取得が認められないのは稀。ローザンヌで国籍取得の委員会メンバーを務めるピエール・アントワン・ヒルドブラント氏はスイス通信に対し、2016年7月にメンバーになって以来、初めての出来事だと話した。
申請を却下された夫婦が今後、スイス国籍の取得を諦めない場合、30日以内に異議を申し立てるか、国籍取得の再申請をすることができる。
おすすめの記事
おすすめの記事
スイス国籍を取得するには?
このコンテンツが公開されたのは、
スイス国籍を取得しようと考える人は多いが、そう簡単に国籍は取得できない。誰に申請資格があるのか?国籍取得への早道は?費用は?スイスインフォが解説する。
もっと読む スイス国籍を取得するには?
おすすめの記事
TIME誌、スイス人弁護士を「最も影響力のある100人」に選出
このコンテンツが公開されたのは、
米誌タイムズの「2025年最も影響力のある100人」に、弁護士コーデリア・ベール氏がスイス人女性では唯一ランクインした。ベール氏は気候訴訟で異例の勝訴判決を勝ち取った人物だ。
もっと読む TIME誌、スイス人弁護士を「最も影響力のある100人」に選出
おすすめの記事
ミグロ、スイス初の年中無休スーパーを開店へ
このコンテンツが公開されたのは、
スイス小売大手のミグロ(Migros)は14日、アッペンツェル・アウサーローデン準州ヘリザウにある1店舗を年中無休化すると発表した。
もっと読む ミグロ、スイス初の年中無休スーパーを開店へ
おすすめの記事
ハイジのスイス館、150万人以上の来館者見込む 大阪・関西万博
このコンテンツが公開されたのは、
2025年大阪・関西万博のスイス館が、13日の開幕日に開館した。没入感のある展示空間でスイスの多様・卓越性を紹介し、150万人以上の来館者を見込む。
もっと読む ハイジのスイス館、150万人以上の来館者見込む 大阪・関西万博
おすすめの記事
スイス大統領、関税でトランプ氏と電話会談
このコンテンツが公開されたのは、
スイスのカリン・ケラー・ズッター連邦大統領は、米国の追加関税について、ドナルド・トランプ米大統領と電話会談した。
もっと読む スイス大統領、関税でトランプ氏と電話会談
おすすめの記事
【トランプ関税】スイス経済相が米通商代表と初協議
このコンテンツが公開されたのは、
米国の関税措置をめぐり、スイスのギー・パルムラン経済相は7日、米通商代表のジェミソン・グリア氏とビデオ会議による最初の協議を行った。
もっと読む 【トランプ関税】スイス経済相が米通商代表と初協議
おすすめの記事
スイス、トランプ関税に報復せず
このコンテンツが公開されたのは、
スイス政府は3日、ドナルド・トランプ政権が同日発表した関税に対し、当面は対抗措置を取らないと表明した。
もっと読む スイス、トランプ関税に報復せず
おすすめの記事
トランプ大統領、スイス製品に31%の関税
このコンテンツが公開されたのは、
ドナルド・トランプ米大統領は、スイスからの輸入品に31%の関税を課すと発表した。
もっと読む トランプ大統領、スイス製品に31%の関税
おすすめの記事
スイスにBYDが上陸 年内に15店舗
このコンテンツが公開されたのは、
中国のEVメーカー比亜迪(BYD)が正式にスイス市場に進出する。年内に全国で15店舗を出店する計画だ。
もっと読む スイスにBYDが上陸 年内に15店舗
おすすめの記事
スイス金融当局が組織再編 リスク管理部門を新設
このコンテンツが公開されたのは、
スイスの金融市場監督機構(FINMA、日本の金融庁に相当)は1日、監督体制を強化するため組織を再編したと発表した。クレディ・スイス危機への反省から、立ち入り検査機能を増強する。
もっと読む スイス金融当局が組織再編 リスク管理部門を新設
おすすめの記事
スイスで凍結されたロシア資産、1.25兆円に 所有者の特定進む
このコンテンツが公開されたのは、
スイス連邦経済管轄局(SECO)は1日、これまでに国内で凍結したロシア資産は74億フラン(約1兆2500億円)になったと発表した。資産の所有者の特定が進んだことで、昨年4月から1年で16億フラン増えた。
もっと読む スイスで凍結されたロシア資産、1.25兆円に 所有者の特定進む
続きを読む
おすすめの記事
スイス国籍取得に必要な10のこと
このコンテンツが公開されたのは、
スイス人になるにはどうしたらいいか?国籍取得の権利が生じるのはどんなケースか?何年スイスに住めば申請できるのか?スイスの国籍取得について、スイスインフォが世界中から寄せられた10の疑問について調べた。
もっと読む スイス国籍取得に必要な10のこと
おすすめの記事
外国籍を取得したら? 移民国家・スイスのルール
このコンテンツが公開されたのは、
国民の4人に1人が外国人というスイスでは、重国籍が認められている。だがスイス国籍の取得要件は日ごろ議論の的になっている。
もっと読む 外国籍を取得したら? 移民国家・スイスのルール
おすすめの記事
厳格化する国外居住者のスイス国籍取得
このコンテンツが公開されたのは、
スイスでは2018年1月1日の新国籍法の施行により、国外居住者のスイス国籍取得条件が厳格化する。例えば、祖母や曽祖母がスイス人というだけでは、スイスの国籍を取得できなくなる。
もっと読む 厳格化する国外居住者のスイス国籍取得
おすすめの記事
政治家の二重国籍問題 閣僚に求められる「スイス人らしさ」とは
このコンテンツが公開されたのは、
先日、辞任を表明したディディエ・ブルカルテール外相の後任の候補者は3人。うち2人が二重国籍だ。スイスの政界からは、複数の国籍所持に疑問を持つ声や、別の国籍をあまりにも簡単に放棄しようとする政治家を批判する声が上がり、議論が沸騰している。
もっと読む 政治家の二重国籍問題 閣僚に求められる「スイス人らしさ」とは
おすすめの記事
スイスで帰化する外国人が少ないのはなぜ?
このコンテンツが公開されたのは、
スイスは総人口に占める外国人の割合が世界で最も高い国の一つだ。スイス生まれ、あるいは20年以上スイスで暮らしている外国人は全体の約4割に上る。なぜこれほどまでに外国人の割合が高いのだろうか?
もっと読む スイスで帰化する外国人が少ないのはなぜ?
swissinfo.chの記者との意見交換は、こちらからアクセスしてください。
他のトピックを議論したい、あるいは記事の誤記に関しては、japanese@swissinfo.ch までご連絡ください。