26日に行われた国際サッカー連盟(FIFA)の会長選で、欧州連盟(UEFA)のジャンニ・インファンティーノ事務局長(45)が会長に選ばれた。
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当選直後の挨拶でインファンティーノ氏は、「今こそ、サッカーに立ち返るときだ。FIFAは、悲しく、つらい危機のときを過ごした。しかし、これは終わった。今は前を向かなければならない。改革が必要だ。透明性と高い組織力が必要だ。そして同時に、世界中の人々がサッカーを『尊重』することが重要になる。この尊重は、仕事と献身的な態度から生まれる。それは結局、素晴らしいスポーツ、サッカーのためなのだ」と述べた。そして、「今は感動で胸がいっぱいだ。これ以上は続けられない」と結び、拍手に包まれた。
会長選は、1回目の投票を開始する直前にトーキョー・セクワレイ氏(南アフリカ)が候補から降りたため、4人の候補者の争いとなった。だが結局2回目の投票で、初めから有力候補と見なされていたインファンティーノ氏が115票を得て、88票を獲得した、もう一人の有力候補者のサルマン・ビン・イブラヒム・アル・カリファ氏(バーレーンのシャイフ)を大きく引き離した。
インファンティーノ氏は、イタリア国籍も持つスイス人で、ゼップ・ブラッター前会長と同じスイス・ヴァレー州出身だ。しかし、FIFAの会長を17年も務めながら汚職事件で辞任したブラッター氏と比較されると、「私はブラッター氏ではない」と語り、クリーンさをアピールしてきた。
インファンティーノ氏は、UEFAに15年(うち7年が事務局長職)在籍し、サッカー界の政治力学に精通しているとの評判が高い。また今回、UEFAの指名推薦を受け、資格停止処分を受けたプラティニ氏(フランス)の代理を務めてきた。
当選後には、「彼は五つの言葉を操る。サッカー界の人間でもあり、どうすればサッカー界を統制できるかを知っている。それが、他の候補者との大きな違いだった」(カナダ・サッカー連盟会長)や「彼なら、専門性と経験を生かし、重いが情熱を注ぐことのできる、FIFAの会長という任務を完璧に遂行してくれるだろう」(スイス・ヴァレー州上院議員)といった賛辞の言葉も多く寄せられた。
だが会長選前に、「インファンティーノ氏も他の候補者と同様、不正に揺れたサッカー界の人間だ」と冷ややかに見る批評家がいたことも確かではある。
(スイスラジオ&外電から翻訳&編集・里信邦子)
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国際サッカー連盟(FIFA)の倫理委員会審査部門は8日、ゼップ・ブラッター会長(79)とミシェル・プラティニ副会長(60)に対し、90日間の暫定的な活動停止処分を科したと発表した。期間は最大45日延長される可能性がある。
ブラッター氏と、欧州サッカー連盟(UEFA)の会長を務めるプラティニ氏は活動停止処分の間、サッカー関連の活動に参加できなくなる。FIFAの倫理委員会は、両氏がスイス検察当局から背任や横領などの疑いで捜査を受けていることを、今回の処分の理由に挙げている。
ブラッター氏は、2011年にプラティニ氏への報酬として、200万スイスフラン(約2.5億円)をFIFAから不正支出した疑いが持たれている。
倫理委員会はまた、フランスのジェローム・バルク事務総長(55)に90日間の活動停止処分、韓国の鄭夢準(チョン・モンジュン)元FIFA副会長(63)に6年間の活動停止処分を下している。ブラッター氏の後任として有力視されていた鄭氏には、さらに10万フランの罰金が言い渡されている。
会長代行はカメルーンのイッサ・ハヤトウ副会長(69)が務める。しかし、英国放送協会(BBC)や英紙サンデー・タイムズは2010年と11年、テレビ放映権および22年W杯カタール大会の開催地決定を巡る汚職にハヤトウ氏が関わっているとの報道をしている。
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