The barbiturate Pentobarbital is taken at home by people who wish to die
Keystone
スイスの自殺ほう助機関「エグジット(EXIT)」は、2018年に合計1204人の自殺ほう助を行った。前年に比べ大幅に増加した。
このコンテンツが公開されたのは、
スイスのドイツ語圏とイタリア語圏を管轄するエグジットは12日、昨年905人が安楽死のサービスを利用したと報告した。前年と比べ172人増(23%増)だった。
組織の会員数は2018年末の時点で12万117人だった。これは前年比で1万3千人増と大きく伸びている。
安楽死した人のうち57%が女性で、平均年齢は78歳だった。安楽死を望む最大の理由は末期癌(344例)。高齢に伴う健康問題と慢性的な痛みがそれに続いた。
スイスのフランス語圏を管轄するエグジットは2018年、299人の自殺ほう助を行った。新会員数は昨年末で2681人増の2万8762人。ジャン・ジャック・ボーズ副会長がスイス通信(Keystone-SDA)に明らかにした。
≫スイスでの自殺ほう助についてもっと詳しく読む
法律と規則
本人が自ら死に至る行為を行い、その人が死ぬことで援助者が個人的な利益を得ることがなければ、スイスでは自殺ほう助は合法とされる。1940年代から自殺ほう助が認められている。
スイスには、自殺ほう助を求める人々にサービスを提供する団体が主に2つ存在する。一つは「エグジット(EXIT)」、もう一つは「ディグニタス(Dignitas)」だ。ディグニタスは海外から訪れる人の自殺ほう助も行うが、スイス最大の組織であるエグジットはスイス市民かスイスの永住権所有者だけに安楽死のサービスを提供している。
メンバーが人生にピリオドを打つ時が来たと判断したとき、自殺ほう助を受けるには一定の基準を満たす必要がある。 エグジットとディグニタスは、末期の疾患、極度の痛み、「耐え難い」症状、または耐え難い障害を抱えて生活している人々にのみサービスを提供している。
安楽死の希望者は、自分の決意をきちんと理解し、衝動的な行動ではなく、死にたいという希望を絶え間なく持ち、第三者の影響がない状態でなくてはならない。また、自殺を自らの手で行うことも条件だ。
通常の手段では医師が処方した致死量の睡眠薬が用いられる。自殺志願者は経口摂取、点滴静脈注射、胃管など、いずれの方法においても、自ら毒を摂取しなくてはならない。スイス連邦裁判所は2006年、健全な判断が出来るすべての人々には、精神病を患っているか否かに関わらず、自らの死の手段を選ぶ権利があるとの判断を示している。
2011年6月、政府は自殺ほう助の慣行を規制するためのオプションを検討した結果、法律は変更せずに自殺予防と緩和ケアを促進することを決定した。
おすすめの記事
スイス、トランプ関税に報復せず
このコンテンツが公開されたのは、
スイス政府は3日、ドナルド・トランプ政権が同日発表した関税に対し、当面は対抗措置を取らないと表明した。
もっと読む スイス、トランプ関税に報復せず
おすすめの記事
トランプ大統領、スイス製品に31%の関税
このコンテンツが公開されたのは、
ドナルド・トランプ米大統領は、スイスからの輸入品に31%の関税を課すと発表した。
もっと読む トランプ大統領、スイス製品に31%の関税
おすすめの記事
スイスにBYDが上陸 年内に15店舗
このコンテンツが公開されたのは、
中国のEVメーカー比亜迪(BYD)が正式にスイス市場に進出する。年内に全国で15店舗を出店する計画だ。
もっと読む スイスにBYDが上陸 年内に15店舗
おすすめの記事
スイス金融当局が組織再編 リスク管理部門を新設
このコンテンツが公開されたのは、
スイスの金融市場監督機構(FINMA、日本の金融庁に相当)は1日、監督体制を強化するため組織を再編したと発表した。クレディ・スイス危機への反省から、立ち入り検査機能を増強する。
もっと読む スイス金融当局が組織再編 リスク管理部門を新設
おすすめの記事
スイスで凍結されたロシア資産、1.25兆円に 所有者の特定進む
このコンテンツが公開されたのは、
スイス連邦経済管轄局(SECO)は1日、これまでに国内で凍結したロシア資産は74億フラン(約1兆2500億円)になったと発表した。資産の所有者の特定が進んだことで、昨年4月から1年で16億フラン増えた。
もっと読む スイスで凍結されたロシア資産、1.25兆円に 所有者の特定進む
おすすめの記事
スイス住民の12人に1人が貧困ラインを下回る
このコンテンツが公開されたのは、
スイス連邦統計局が31日発表した最新調査で、2023年のスイスの貧困率は前年比ほぼ横ばいの8.1%(約70万8000人)だったことが分かった。
もっと読む スイス住民の12人に1人が貧困ラインを下回る
おすすめの記事
ミャンマー地震、スイス開発援助団体が緊急支援
このコンテンツが公開されたのは、
ミャンマー中部を震源とする大地震の発生を受け、スイスの開発援助団体は29日、緊急救援物資などの供与を行うと発表した。
もっと読む ミャンマー地震、スイス開発援助団体が緊急支援
おすすめの記事
スイスで29日に部分日食
このコンテンツが公開されたのは、
スイスでは29日に部分日食が観測される見込み。午前11時20分頃に月が太陽の前に重なり始める。
もっと読む スイスで29日に部分日食
おすすめの記事
ベルン大、チベット語コースの募集停止
このコンテンツが公開されたのは、
ベルン大学は、2025年度秋学期からチベット語コースの学生募集を停止する。同大はチベット語が学べる唯一のスイスの大学だった。
もっと読む ベルン大、チベット語コースの募集停止
おすすめの記事
UBS、スイスからの本社移転を検討か 一部報道
このコンテンツが公開されたのは、
スイス政府が検討している国内銀行の規制強化案が実現すれば、UBSはスイスからの本社移転を検討すると、米ブルームバーグ通信が20日報じた。
もっと読む UBS、スイスからの本社移転を検討か 一部報道
続きを読む
オピニオン
おすすめの記事
スイスの自殺ほう助「すでに収拾つかない」
このコンテンツが公開されたのは、
スイスで安楽死した女性の本を出したマティアス・アッケレット氏は、スイスの自殺ほう助団体や自殺ほう助そのものを抜本的に考え直すよう訴えている。
もっと読む スイスの自殺ほう助「すでに収拾つかない」
おすすめの記事
安楽死を希望する人はどうすればいい?
このコンテンツが公開されたのは、
スイス最大の自殺ほう助機関「エグジット」の会員登録者は年々増え、昨年の会員数としては過去最大となった。会員になるには一定の基準をクリアする必要がある。
もっと読む 安楽死を希望する人はどうすればいい?
おすすめの記事
活動場所の確保に悩む自殺ほう助団体
このコンテンツが公開されたのは、
スイスには、自殺ほう助を求めて国外から多くの人が訪れる。自殺ほう助団体は、こうした人々の最期にふさわしい場所の確保に努めているが、その活動を取り巻く環境は厳しさを増している。(SRF/ swissinfo.ch)
もっと読む 活動場所の確保に悩む自殺ほう助団体
おすすめの記事
自殺ほう助がスイスで増加
このコンテンツが公開されたのは、
最新の統計によると、スイスで行われた自殺ほう助の件数は前年から26%増加していることが分かった。自殺ほう助で死亡した人の大半は末期患者だった。
もっと読む 自殺ほう助がスイスで増加
swissinfo.chの記者との意見交換は、こちらからアクセスしてください。
他のトピックを議論したい、あるいは記事の誤記に関しては、japanese@swissinfo.ch までご連絡ください。