スイス北部バーゼルの路上で今年3月、下校途中の小学生男児(7)がナイフで刺され死亡した事件で、バーゼル市検察庁は75歳の女を殺人罪で起訴した。
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この事件は国内で大きく報じられた。男児は3月21日、昼休みに小学校から1人で歩いて帰宅途中だったところを突然刺された。スイスの公立小学校は給食がなく、子供たちは自宅に帰る。
自転車で通りかかった担任の教諭が見つけ、通報した。男児はバーゼル大学小児病院に運ばれ、緊急手術を受けたが、間もなく死亡した。
女はスイス国籍でバーゼル在住。現場を立ち去った後、複数の知人に自分のしたことを知らせるテキストメッセージを送り、警察に出頭した。動機は不明という。
バーゼル市検察庁は13日出した声明で、女を殺人罪で起訴したと発表。女はこれまで事件以来拘留されていたと述べた。
同庁のペーター・ギル氏はドイツ語圏のスイス公共放送(SRF)に「殺意を持って人を殺す行為は、一般的な殺人行為の中でも最も重い。我々の見解は正当化される」と述べた。
声明によると、検察庁は(刑事訴訟の)事前手続きを終了し、事件を裁判所に送致した。精神鑑定の結果では女に責任能力が認められなかったが、検察庁は裁判所に対し、刑法64条に基づく拘留請求を出した。これについては裁判所が判断するが、女はそれまで引き続き拘留される。
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