スイスでも高齢化社会が大きな問題になっている
Keystone Martin Ruetschi
スイス・ベルン州は22日、友好提携協定を結ぶ奈良県と高齢化社会対策の共同プロジェクトを立ち上げると発表した。スイスでも高齢化が進み、対策が急務となっている。このためベルン州は5月、奈良県に専門家を派遣。共同プロジェクトの第一段階として、最先端の研究を行う「高齢化社会のイノベーション」研究所の構想に言及した。
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ベルン州の発表外部リンクによると、ベルン応用科学大学外部リンクで看護、ロボット工学、社会福祉事業などを研究する教授らが5月6~13日、奈良先端科学技術大学院大学外部リンク、県医療総合センター外部リンクなどを視察。特に人工知能(AI)やロボットを活用した高齢者介護技術や高齢者政策などにおいて、共同プロジェクトに向けた「非常に興味深い視点」を得られたと述べた。
プロジェクトの第一段階として州が言及したのが「高齢化社会のためのイノベーション」研究所だ。高齢化社会に関する様々なテーマについて、奈良県・ベルン州の学生らが取り組む。州はここに地元企業も参加させたいという。
奈良県を視察したベルン応用科学大のヘルベルト・ビンッゲリ学長は「奈良の最も革新的な研究機関と最先端の地域病院を視察することができた。ここで得たつながりを高齢化対策プロジェクトにどう生かすかは、私たちが努力する番だ」と語った。
両自治体が友好協定を結んだのは2015年。過去には「持続可能な林業」をテーマに最初の共同プロジェクトを実施した。日本の地域とこのように密接に連携している州は、スイス国内では唯一だという。
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