新型コロナウイルスが、スイス国内の高齢者介護施設の入居者とスタッフに深刻な影響を及ぼしている。国内の日曜紙が報じた。
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フランス語圏のル・マタン・ディマンシュとドイツ語圏で発行されている姉妹紙ゾンタークス・ツァイトゥングによると、フランス語圏のスイス西部の州で、コロナウイルスに感染して亡くなった人の平均3人に1人が高齢者介護施設の入居者だった。
ただこの傾向は州によって開きがある。ヴォ―州(123人中60人)、ヌーシャテル州(23人中11人)は死亡者の半数を占めたが、ジュネーブ州は約5分の1(45人中19人)だった。ベルン州では約10%(28人中3人)だった。
2紙は、高齢者介護施設で感染者が増えていると指摘する。ジュネーブ州では、54施設中22施設で感染者が出た。ベルン州では、ある高齢者施設の入居者67人、従業員9人のうち20人が感染した。
病人や高齢者は最も重症化リスクが高いため、大半の介護施設では見舞いや訪問を禁止している。ただいったん感染が起これば、蔓延するスピードは非常に早いという。入居者は隔離を指示されても嫌がってルールに従わず、スタッフが使うマスクなどの保護物資が不足している。ビニール袋とスキー用ゴーグルなどで身を守る職員もおり、マスクも再利用されていることが多い。
入居者と濃厚接触する看護スタッフは適切な防護服が不可欠だ。ル・マタン・ディマンシュによると、それらの在庫数は改善しつつある。
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