スイス軍初のトランスセクシュアル(心と体の性が一致しない人)兵士として、2014年にコソボでの平和維持活動に参加した女性がいる。クラウディア・マイアーさん(50)だ。スイスインフォ日本語サイトでは23日から5日間連続で、マイアーさんに密着したスイス公共放送(SRF)のドキュメンタリー番組を日本語字幕付きでオンライン配信する。
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マイアーさんはベルン州生まれ。地元でホテル経営をしていたマイアーさんは2010年、40歳を過ぎて初めて自分がトランスセクシュアルであることをカミングアウトした。その後はホテルを売り、性的適合手術を受けて男性から女性になった。
もともと600日の兵役を修了していたマイアーさんは2013年、スイス軍がコソボで展開する平和維持活動への参加を希望。軍は彼女が性的適合手術を受けたことを理由に一度は参加申請を却下したものの、最終的には営舎のコック兵としてコソボへの派遣を認めた。
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スイス軍初のトランスセクシュアル女性として、マイアーさんは各メディアで大きく取り上げられた。軍が「トランスセクシュアルは兵役不適とする」という紋切り型の規則を少しずつ社会の実態に合わせていくようになったのも、このマイアーさんの一件があったからだ。
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いつもニコニコと笑みを絶やさないマイアーさんだが、その笑顔を手にするまでには多くの犠牲を払ってきた。男性から女性になり、本当の自分を取り戻した彼女が得たものとは何だったのかー。そんなマイアーさんの素顔をスイス公共放送のカメラが追った。
SRFのドキュメンタリー番組「Mensch Claudia」は2015年に放送された。スイスインフォはスイス公共放送協会(SRG SSR)の国際部。
(文・宇田薫、字幕翻訳・小山千早)
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