英国の大学評価機関QSが発表した最新の世界高等教育制度ランキングで、スイスは12位になった。また、世界大学ランキングではスイスの連邦工科大学2校がトップ20以内にランクインした。
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17日に発表された世界高等教育制度ランキングでは、個々の大学の実績や、国民が自国のトップ大学に入学できる機会の有無のほか、国の経済状況が大学の実績に反映されているかという点が考慮に入れられている。
このランキングでトップだったのは米国と英国。日本は10位だった。スイスは12位で、隣国ドイツは3位、フランスは6位、イタリアは13位だった。
項目別に見ると、大学の実績ではスイスは3位だったが、国の経済状況と大学の実績との割合では29位と低かった。
一方、世界大学ランキングでは、スイスの連邦工科大学チューリヒ校(ETHZ)が9位にランクインし、名門のプリンストン大学、イエール大学、ロンドン・スクール・オブ・エコノミクスよりも上位につけた。
世界大学ランキングでは、大学の評判(4割)、学科別学術論文の引用回数(2割)、教員の人数と学生数の割合(2割)に重点が置かれている。
スイスの大学は、外国人教員の多さや学術論文の引用回数の多さが目立った。
(英語からの翻訳&編集・鹿島田芙美)
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ステファン・クルッカーさんは、14〜15歳の若者の気持ちをよく理解している。元キャリアカウンセラーで、現在は他のキャリアカウンセラーを監督する立場にあるクルッカーさんは、学校やベルンの職業・教育・キャリア相談センターで、将来に悩む若者を何千人も見てきた。
通常、義務教育の終わりに、生徒たちは選択を迫られる。進学の意志があり成績が足りている者は高校に進み、他の者は職業訓練の道に進む。多くの場合、前者の道は大学へ続き、後者の道を行けば実社会に出るが、その後専門系の学校に行くことも可能だ。クルッカーさんによると、社会の要求や期待が変化するにつれて、スイスの若者は昔より多くのことを考慮しなければならなくなっている。
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