2016年リオデジャネイロ五輪の男子個人タイムトライアル金メダリストで、昨年引退したスイスのファビアン・カンチェラーラ氏(36)が不正を働いていたと、米国の元プロ自転車選手が自身の著書で訴えた。
このコンテンツが公開されたのは、
米国の元プロ自転車選手、フィル・ガイモン氏が10月に出版した自著「Draft Animals」で、カンチェラーラ氏が2010年のツール・デ・フランドル、パリ~ルーべの大会で優勝したのは、自転車に隠しモーターを取り付けていたからだと訴えた。
ガイモン氏は著書で「彼の加速は普通じゃなかった。ペダルに足を乗せていることも難しいくらいだった。あいつはおそらく隠しモーターを自転車に付けていた」とこき下ろした。
国際自転車競技連合(UCI)のダビッド・ラパルティアン会長はサイクリングニュース外部リンクの取材に対し「この件に関しては、もっと情報を集めて調査する。我々が調査するのは、事実関係をはっきりさせたいからだ。もちろん、あらゆる噂は聞いている。私は真実を知りたいだけだ。だから調査をする。それが私たちの仕事だ」と語った。
UCIの広報担当もこの発言について認め、新たな情報が入ってくれば調査は避けられないだろうと語った。
カンチェラーラ選手はベルン出身。スパルタクス(Spartacus)の愛称で親しまれ、タイムトライアルでは圧倒的な強さを見せ付けた。リオ五輪のほか、2008年北京五輪の個人タイムトライアルでも金メダルを獲得。16年10月、栃木県宇都宮市で行われたジャパンカップサイクルロードレースを最後に引退した。
(英語からの翻訳・宇田薫)
続きを読む
おすすめの記事
さようなら、ヒンギス
このコンテンツが公開されたのは、
かつて天才少女と呼ばれ、4大大会通算25勝という輝かしい業績を挙げた女子テニスの元世界女王マルチナ・ヒンギス(37)が、3度目の引退を表明し、その現役生活に終止符を打った。スイスインフォは2003年、一度目の引退をしたヒンギスにインタビューをしていた。
もっと読む さようなら、ヒンギス
おすすめの記事
テニス元世界女王ヒンギスが三度目の引退へ
このコンテンツが公開されたのは、
女子テニスの元世界ランキング1位のマルチナ・ヒンギス(スイス、37)が26日、シンガポールで開催中のWTAファイナルを最後に現役引退すると発表した。
もっと読む テニス元世界女王ヒンギスが三度目の引退へ
おすすめの記事
スタン・バブリンカ、リオ五輪を欠場
このコンテンツが公開されたのは、
「五輪に参加できなくなってとてもつらい。北京五輪、ロンドン五輪に次いでリオ五輪は僕の第3回目のオリンピック出場になる予定だった。だが、それができなくなった」と、バブリンカは2日、スイステニス連盟を通じて不参加を表明した…
もっと読む スタン・バブリンカ、リオ五輪を欠場
おすすめの記事
リオ五輪汚職で逮捕のブラジル人幹部、スイスに大量の金塊を所有?
このコンテンツが公開されたのは、
昨年のリオデジャネイロ五輪の招致をめぐり、国際オリンピック委員会(IOC)委員の票の買収に関与したとして、ブラジルオリンピック委員会のカルロス・ヌズマン会長(75)が5日、同国の警察当局に逮捕された。同会長がスイスに総額70万ドル(約7900万円)の金塊を隠し持っていた疑惑が浮上しており、スイス当局も捜査に乗り出す見込みだ。スイスの連邦検察庁は、ブラジル側から9月28日付けでスイス連邦司法警察省に捜査協力の要請が来ていることを認めた。
もっと読む リオ五輪汚職で逮捕のブラジル人幹部、スイスに大量の金塊を所有?
おすすめの記事
2026年の冬季五輪招致を目指す、スイス・シオン市
このコンテンツが公開されたのは、
2026年の冬季五輪招致を目指すのは札幌市だけではない。スイス・ヴァレー州の州都シオン市も開催地として名乗りを上げようと、プロジェクト「シオン2026」を立ち上げている。スイスオリンピック委員会は3月7日に、これを承認するかどうかを決定する。シオン五輪を構想し、それを強く推し進めるクリスティアン・コンスタンタン氏に聞いた。
コンスタンタン氏は、建設・不動産業界で名を馳せた人物だが、サッカーの大ファンでもあり、スイス・サッカークラブチーム「FCシオン」の会長を03年から務めている。
「優れた構想に事欠くことがない」と評判のコンスタンタン氏は、シオン五輪を普通のオリンピックにするつもりはない。シオン市近くの自治体コロンベイ・ミュラ(Collombey-Muraz)にある製油所跡地を除染し、そこをオリンピック村と持続可能性の高い未来の自治体にしていくつもりだ。また、実際の開催にあたっては、 ベルン、フリブール州など、他の四つの州が競技場を提供することになる。
もっと読む 2026年の冬季五輪招致を目指す、スイス・シオン市
swissinfo.chの記者との意見交換は、こちらからアクセスしてください。
他のトピックを議論したい、あるいは記事の誤記に関しては、japanese@swissinfo.ch までご連絡ください。