スイス連邦政府がコロナ対策の一環として、全国的な学校閉鎖を検討していると報じられた。変異株による感染性増加への懸念もある。
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ドイツ語圏の大手紙NZZ日曜版は17日、アラン・ベルセ内相率いる保健庁がスイス連邦COVID-19タスクフォースと州教育長会議に対し、学校でどのような感染対策が可能かについて報告を求めたと報じた外部リンク。
記事によると、議論の対象となっているのは連邦政府も部分的に管轄権がある後期中等教育(日本の高等学校に相当)や職業専門学校。案としてクラスの人数を減らした授業の交互実施、遠隔授業の活用、スポーツなどの授業の中止などが浮上しているという。
連邦保健庁は同紙に、小学校は州の管轄のため、政府が介入できるのは第1波の時のような公式な「緊急事態」が宣言された時だけだと回答した。
閉鎖を巡り分かれる意見
昨年春の新型コロナウイルス感染第1波で、スイス政府は3月16日~5月10日の約2カ月間、全国の学校を閉鎖した。だがそれ以降の秋に始まった第2波などでは、学校教育に関連した措置は通常時と同じ州の管轄としている。
オーストリアやドイツのような隣国とは異なり、現在スイスの学校は閉鎖されていない。ただ、12歳以上の生徒・学生は衛生対策の徹底とマスクの着用が義務付けられ、大学は原則として遠隔授業が義務付けられている。
学校を閉鎖すべきかどうかについては、専門家の間で意見が分かれている。公式には現在、特に低年齢の小学生はパンデミックの原因ではないと考えられている。また、学校閉鎖は教育の不平等を拡大させるとの見方がされている。
しかし、変異株の感染力の高さを懸念する声は高まっている。スイスは18日から制限措置を強化したセミロックダウンに踏み切った。同措置は2月末まで継続する。
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