スイスと国境を接するイタリア北部で新型コロナウイルスの感染が拡大している。同国内での死者は24日時点で7人に増えた。スイス連邦政府は同日、スイス南部の検問所での情報掲示や検査体制の強化など、感染防止に向けた追加措置を発表した。
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死亡した7人は62~88歳の男女で、伊北部のロンバルディア州が6人、同ベネト州が1人。全員が、がんなどの持病を抱えていたという。
イタリア政府は感染が広がる北部の10自治体を封鎖するなど対策を講じているが、感染者は220人以上に急増。欧州では最も被害が大きい国となった。感染者のうち25人以上が集中治療室で治療を受けているという。
イタリア語圏のスイス南部ティチーノ州へは、イタリアから1日に最大7万人が通勤などで入ってくるため、同州の住民の間では不安が広がっていた。
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スイス連邦内務省保健局が発表した追加措置は、南部の国境検問所や空港にウイルスに関する情報を掲示し、感染した場合の症状などについて、入国者に注意を呼び掛ける。また感染者の早期検出を可能にするため、ティチーノ州での検査体制を強化する。設置済みの相談窓口ホットラインも増設する。
アラン・ベルセ内相は同日の会見で、スイス政府は近隣諸国の保健当局と連携し、必要に応じてさらなる措置を講じる用意があると述べた。イタリア、スイス、ドイツ、スロベニア、フランス、オーストリアの保健担当相は25日、ローマで緊急会合を開き、対応を協議する。
スイス国内では感染が疑われるケースが300件報告されたが、いずれも検査の結果陰性だった。
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