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スイス 仮免の最低年齢を17歳に引き下げ

young driver in front of car
教習生と話し合う指導員 © KEYSTONE / GAETAN BALLY

2021年1月より自動車の仮免許の最低年齢を17歳に引き下げるとスイス政府が発表した。 

当局は14日、退任が決まっているドリス・ロイトハルト運輸相が提出した規則の変更を承認した。本件についてはメディアで広く報道され、批判の声も多かった。 

改正後は、17歳の若者はまず仮運転免許を取得し、正規の免許証を所有する運転手と一緒に練習をした上で、18歳に達した時点で正式な免許証が申請できる。現在、18歳になる1カ月前からしか仮免許が申請できない上、正式な免許証も18歳になった数カ月後にしか発行されない。 

改正により、20歳未満の教習生は、正式に運転免許試験を受ける前に1年間、運転の経験を積むことが必要になる。 

「練習期間を延ばすことは道路安全のプラスになる。受験前に運転の練習が多い人ほど、実際に免許を取得した後に事故を起こすリスクが低い」と政府は声明外部リンクの中で根拠付けている。 

この変更の正式な理由は、1年間運転の経験を積むためには仮免許も最低1年間必要になるためで、これにより申請の早期実現が可能になった。政府はまた、職種によって18歳から運転免許証が必要になると理由付けている。 

現行では、技能の試験に合格してから1年後に2日間、再講習を受けることが義務付けられている。20年の改正後は再講習が1日に短縮される。7時間の講習には緊急停止と実技が含まれ、シミュレータで省エネ運転の方法も練習する。 

スイスの運転免許試験は、技能、応急処置、理論、「危険意識」の4科目で構成される。

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