スイスでも豚インフル患者第1号確認
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アールガウ州バーデンの病院で検査を受けた患者のウイルスが、豚インフルエンザのものだと4月29日夜確認された。
これでスイスもイギリス、スペイン、ドイツ、オーストリアに続き、新型インフルエンザ感染が確認されたヨーロッパの国になる。一方、世界保健機関 ( WHO ) は警戒レベルを「フェーズ5」に引き上げた。
自宅待機勧告
メキシコから帰国したこの患者はバーデンの病院に入院。ジュネーブのインフルエンザ国立センターから送られた検査結果が陰性だと診断され29日午後、一度退院した。しかし同日夕刻、再び陽性が確認され入院させられた。
「ジュネーブで行われた検査結果の解釈において誤解が生じたのが原因だ」
とバーデン病院側の関係者は説明した。
患者と接触のあった人には全員結果が通知され、次の対策案が出されるまで自宅に留まるよう勧告されている。
推定患者24人
この患者第1号以外にも、スイスには感染の疑いが濃い「推定患者」が24人存在し、現在検査を受けている。ジュネーブ、ヴァレー、ヴォー、ベルン、チューリヒ、バーゼル・ラント、ザンクトガレン各州の住人で、全員がメキシコから帰国した。特にジュネーブの患者は感染の可能性がかなり高いと見られている。
一方スイス政府は、緊急対策本部を設置した。これは政府、各州の関係者から構成され、新型インフルエンザの感染拡大の防止対策など、事務的処理やコーディネーションをスムーズに行うためのものだ。
フェーズ5
さらに、WHOは29日夜、警戒レベルを「フェーズ5」に引き上げた。
「パンデミックは目前まで差し迫った状況になっている。すべての国がパンデミック対策計画をただちに立てるべきだ」
とWHOのマーガレット・チャン事務局長は宣言した。また歴史が始まって以来の準備が行われていると強調することも忘れなかった。
ただ、WHOが備蓄しているタミフルなどの医薬品の量が十分でないと確認し、医薬品製造会社に生産能力を高めるよう促したとも語った。
swissinfo、外電
4月23日からWHOには、公衆衛生対策センターが24時間体制で世界からのデータを集めている。
2007年に発効された国際保険規則 ( IHR ) の基づき、加盟国は国際的に脅威となる公衆衛生緊急事態をWHOに通知しなくてはならない。
公衆衛生対策センターは2004年に創設された。
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