汚職と腐敗に挑む闘い
NGO「トランスペアレンシー・インターナショナル ( Transparency International ) 」は9月23日、各国の新しい腐敗認識指数を発表した。最も腐敗の少ない国としては、昨年同様デンマークやニュージーランドが並ぶ。また、逆に腐敗のひどい国もハイチ、イラク、ミャンマー、ソマリアとやはり同じ顔ぶれだ。
同組織の会長を務めるカナダのユゲット・ラベル氏は、この問題に対してより徹底した措置を講じるよう求めている。
スイスのランクは上昇
外国への贈賄という、いまだ収まるところを知らない数多くのスキャンダルは、汚職の撲滅を約束した先進国がほとんどそれを守りきれていないことを示すシグナルだとトランスペアレンシー・インターナショナルは見ている。
「そのような二重道徳は受け入れることができない」
とラベル氏は強調する。
「低所得国では、汚職は長引く人道的危機を招く。とりわけ貧しい国では、きれいな飲料水や病院などに必要なお金が汚職の対象になると、腐敗の度合いが人々の生死を分けることもある」
同NGOは毎年、腐敗認識指数を基とした「汚職国」のランキングリストを発表している。各国の公共セクターの汚職度について、ビジネスマンや専門家が評価を下す。今年の最も「きれいな」国はデンマーク、ニュージーランド、スウェーデン。昨年、トップで肩を並べていたフィンランドは5位に落下した。
スイスのポイントは昨年と同じ9ポイントだが、ランクは7位から5位に上昇。近隣のドイツ語圏では、オーストリアがやはり昨年と同じ8.1ポイントでランクは15位から12位に、ドイツは昨年より0.1ポイント上げてランクも16位から14位に上昇した。
反対にスコアが大幅に低下したのはブルガリア、イギリス、ノルウェー、ブルンディ、モルジブなどの国々だ。上昇した国としては、アルバニア、グルジア、カタール、モーリシャス、ナイジェリア、オマーン、韓国、トンガ、トルコ、キプロスなどが挙げられる。
スコアは0から10ポイントの間でつけられ、最高点の10ポイントを取った国は「ほとんど汚職がない」国と評価される。また、最低点の0ポイントは「非常に腐敗している」ことを意味する。
swissinfo、外電
1.デンマーク 9.3
1.ニュージーランド 9.3
1.スウェーデン 9.3
4.シンガポール 9.2
5.フィンランド 9.0
5.スイス 9.0
7.アイスランド 8.9
7.オランダ 8.9
9.オーストラリア 8.7
9.カナダ 8.7
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18.日本 7.3
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