スイスの直接民主制に必要不可欠なイニシアチブ(国民発議)が導入された1891年から、これまでの125年のあゆみを振り返る。(SRF, swissinfo.ch)
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イニシアチブはスイスの直接民主制の鍵となる部分だ。これによって国内外問わず、スイスの有権者の誰もが憲法改正を提案することができる。
イニシアチブの提起はひとりで行っても構わないが、一般的には同じ関心を持つグループによって行われる。具体的に書かれた請願書に、少なくとも有権者10万人の署名を18カ月以内に集めなければならない。
連邦内閣事務局によって署名の有効性が確認された後、提起された問題は議会が討議をし、賛成もしくは反対の立場を表明する。また議会が対案を出した場合には、レファレンダムの対象となる。
イニシアチブの可決には投票者の過半数および州の過半数の賛成票が必要だ。1891年の導入からこれまでに可決されたイニシアチブは22件。世紀の変わり目を境に、その数は増加している。
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