チューリッヒでメイデー衝突
チューリッヒで1日、労働者の祭典「メーデー」集会で反資本主義グループと警官隊が衝突した。メーデー式典も終りに近付いた頃、約500人の覆面グループが武装警官隊と衝突、投石するデモ隊に対し警官隊は催涙ガス、放水銃などで応戦し、約200人が逮捕された。警官5人が軽傷、デモ隊の投石にあたった子供が入院したが、デモ隊側に負傷者が出たかどうかは不明。
今年のメーデー集会は、主宰の労働組合と市当局の合意によりチューリッヒ中央駅前で開催された。集会終盤、反資本主義を名乗る覆面のグループが石、爆竹、ペンキの入った袋などを投げながら会場に向かって進撃を開始したため、警官隊は中央駅に通b體ケ路、ジール川上の橋を封鎖し、放水銃、催涙弾などでグループを包囲し逮捕した。チューリッヒでは昨年のメーデーでもデモ隊と警官隊の衝突があり、警官6人が負傷、デモ隊40人が逮捕された。昨年の衝突ではデモ隊が一般の集会参加者や見物人を逃走に利用したため、今年は警官隊は包囲作戦を準備していた。
メーデーの参加者らは、冷酷な警官隊のため平穏な式典が妨害されていると批判している。ある20才の学垂ヘ「何も起こっていなかった。デモ隊も静かだった。が、突然自分が包囲されたのに気付いた。警官隊がジール川を封鎖する寸前になんとか逃れた。」と語った。また、ジール川上の駐車場下の通路を通って逃れた一団は、毛布にくるまって寝ていたホームレスの人に躓き、謝罪してから逃走したという。
ザンクト=ガレンから来たという19才の学垂Q人は、バックパックに入れていた覆面をいつ着けるかうろうろしているうちに騒動になったという。2人は資本主義に対して戦うため学校をさぼってチューリッヒに来たといい「我々は暴力を積極的に行使しようとは思はないが、警察と制度に挑戦するため暴力に訴えようとする人を非難しない。」と語った。彼等は1月ダボスの世界経済フォーラムでも反グローバリズムデモに参加したという。そして「学校では闘争活動はしていない。が、機会ある毎にネオナチの連中を刺激しようと努めている。」と恐ろしい事を口にした。
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